阪神競馬場ダート1200ｍの特徴と傾向まとめ｜攻略法も一挙公開

今回紹介するのは、阪神競馬場ダート1200ｍの特徴と傾向です。

阪神競馬場ダート1200ｍは重賞の舞台にはなっていませんが、新馬戦からオープン競走まで幅広いクラスでレースが組まれています。開催日はいつも目にするくらいのコースなので、是が非でも攻略しておきたいところ。馬券検討のお役立てに、過去5年間分のデータを集めたのでご覧ください。

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阪神競馬場ダート1200ｍの概要・特徴

阪神競馬場ダート1200ｍのコース概要や特徴は以下の通りです。

コース概要

阪神競馬場ダート1200ｍは、2コーナーの出口付近にゲートを設置。発走後はまず最初のコーナーとなる3コーナーまで342ｍの直線を走ります。スタートしてからの約200ｍは平坦ですが、その後は緩い下り坂。各馬は勢いをつけながら3、4コーナーを通過していきます。

最後の直線は352ｍで、残り200ｍからはそれまでの下り坂が一転。勾配差1.6ｍの急坂が待ち受けています。スイスイと運んでいたように見えた馬が、ゴール前でパフォーマンスを落としてしまうケースも少なくありません。最後の最後まで目が離せない設定と言えるでしょう。

レコードタイム

阪神競馬場ダート1200ｍのレコードタイムを見てみましょう。

阪神競馬場ダート1200ｍ	タイム	性齢	馬名	記録年月日
2歳レコード	1;11.0	牝2	マイネラロンハ	2007年12月22日
3歳以上レコード	1;08.8	牝4	スイートジュエリー	2013年９月８日

2歳レコードは2007年12月にマイネラロンハがマークしました。同馬はその後、オープン入りは果たせませんでしたが、現役時にマークした3勝はすべて阪神競馬場ダート1200ｍでのもの。コースとの相性の良さを発揮しました。

3歳以上のレコードホルダーはスイートジュエリー。2013年9月に行われた夙川特別（1000万下＝2勝クラス）での勝ちタイムです。その後はオープン入り。2014年の交流GⅢ、クラスターC2着の実績が光ります。

平均タイムとラップ

次に示すのは阪神競馬場ダート1200ｍの過去5年間の平均タイムです。

格	Ｒ数	タイム	前３Ｆ	後３Ｆ	後/前
2歳新馬	20	1;13.4	36.1	37.3	103
2歳未勝利	46	1:13.1	35.6	37.5	105
2歳1勝	5	1;12.5	35.0	37.5	107
3歳新馬	５	1;14.1	36.3	37.8	104
3歳未勝利	93	1;12.8	35.4	37.4	106
3歳1勝	13	1;11.9	35.0	36.8	105
1勝	80	1;12.1	35.1	37.0	105
2勝	55	1;11.6	34.9	36.7	105
3勝	25	1;11.1	34.6	36.5	105
OP	14	1;10.8	34.4	36.4	106

前半が速く流れ、後半は時計がかかっています。序盤は平坦～下り坂。終盤はゴール前に急坂があるので、数字はうなづけます。3勝クラス、オープンなどレベルの高いレースでも、前半と後半の時計は開きがあるので、最後に待ち受けている急坂は馬たちにとって相当にきついものなのかもしれません。

阪神競馬場ダート1200ｍで行われる重賞レース一覧

阪神競馬場ダート1200ｍでは重賞は行われていません。古馬のオープン競走では大阪スポーツ杯と、2020年に新設された、りんくうSの舞台となっています。

2020年11月から2023年4月まで京都競馬場が改修工事していた関係で、室町S　天王山S、大和Sなど通常は京都競馬場で行われるオープン競走が阪神競馬場で実施された時期もあります。

阪神競馬場ダート1200ｍの傾向データ

ここからは阪神競馬場ダート1200ｍ過去5年間のデータを紹介します。8項目にわたって分析していきますので、馬券の参考にしてください。

人気別

人気	勝率	連対	複勝	単回	複回
1	33.1	52.8	67.7	78	88
2	23.3	39.9	52.5	95	84
3	12.8	28.4	43.5	84	88
4	7.3	19.4	28.7	66	66
5	6.5	15.7	27.0	75	77
6	6.7	13.2	19.9	99	70
7	2.5	6.7	13.5	51	59
8	3.1	8.2	12.4	94	73
9	2.6	6.0	11.5	77	80
10~	0.4	1.8	4.2	20	59

1番人気が勝率3割。連対率も5割超え、複勝率も7割に迫っており信頼度は抜群です。2、3番人気もまずまずの数字。6番人気あたりまでは割って入ってきておかしくない数値ですが、平穏に収まる可能性の方が高そうな印象です。

枠順別

枠	勝率	連対	複勝	単回	複回
1	4.8	8.9	14.8	40	51
2	6.2	12.8	19.3	52	64
3	6.4	12.9	20.1	41	71
4	6.2	13.3	21.1	45	76
5	6.6	15.1	23.2	61	74
6	7.7	16.1	20.6	55	72
7	6.7	13.8	20.6	60	60
8	9.7	16.1	23.9	95	87

8枠の勝率がナンバーワン。そして1枠の低調が目立ちます。最内は一見、コースロスなく運べそうですし、逆に大外の枠に入ると、内枠の馬より少し長く距離を走らなければならない印象もありますが、阪神競馬場ダート1200ｍはそう簡単なコースではないようです。

脚質別

脚質	1着	勝率	連対	複勝	単回	複回
逃げ	71	19.9	34.6	46.6	119	129
先行	190	14.7	27.9	38.9	123	120
差し	79	4.2	10.2	16.7	45	60
追込	16	1.0	2.5	5.4	6	29

先行馬の成績が優秀です。単勝回収率も123％なら追う価値は十分。逃げ馬も勝率と回収率を見ると、十分に中心視できるレベル。逃げ、先行馬を中心に差し馬の食い込みを注意するようなスタイルが的中の近道でしょう。追い込み馬は押さえでも手を出しづらいレベルです。

種牡馬別

種牡馬	1着	勝率	連対	複勝	単回	複回
ヘニーヒューズ	24	10.1	21.9	31.2	80	67
サウスヴィグラス	17	9.0	15.9	21.7	49	67
ロードカナロア	15	7.5	15.5	24.5	57	68
キンシャサノキセキ	14	8.5	17.1	29.9	45	100
シニスターミニスター	12	10.1	20.2	25.2	104	62
ダイワメジャー	10	7.3	15.3	21.9	57	112
パイロ	10	8.8	14.9	26.3	58	60
ミッキーアイル	10	12.7	17.7	22.8	51	53
ドレフォン	9	15.5	20.7	31.0	95	74
ディスクリートキャット	8	11.0	17.8	26.0	69	63

ヘニーヒューズは阪神競馬場のダート1400ｍでも、過去5年間の勝ち星がトップです。2020～23年まで4年連続でJRAダートチャンピオンサイアーを手にした大物種牡馬。他コースでも良績は豊富ですが、阪神競馬場では短い距離の舞台で特にマークした方がいいでしょう。

父系統別

系統	勝率	連対	複勝	単回	複回
ナスルーラ系	7.8	15.9	22.9	70	87
ニアークティック系	7.2	15.6	22.6	71	60
ロイヤルチャージャー系	6.6	12.6	19.4	54	72
ネイティヴダンサー系	6.5	13.4	20.1	44	65

勝率が最も良いのはナスルーラ系ですが、その他の系統も大きな差は感じません。阪神競馬場ダート1200ｍで馬券検討する際は、父系統までさかのぼらなくてもよさそうです。

騎手別

騎手名	1着	勝率	連対	複勝	単回	複回
岩田望来	26	14.9	25.3	34.5	95	95
川田将雅	26	37.1	51.4	58.6	110	84
松山弘平	22	12.9	22.8	33.9	63	66
幸英明	20	9.3	17.6	25.0	53	53
福永祐一	18	22.8	43.0	54.4	117	102
武豊	17	19.5	33.3	43.7	103	85
藤岡康太	14	11.1	23.8	27.8	79	77
川須栄彦	13	8.2	18.2	24.5	106	96
鮫島克駿	11	8.6	16.4	21.9	92	79
吉田隼人	10	14.7	22.1	29.4	79	114

勝ち星は岩田望来、川田将雅騎手が同数。2着回数で岩田望来騎手が上回っていますが、川田将雅騎手は勝率3割7分と抜群の数字を残しています。連対、複勝率を見ても2回に1回は馬券になっている計算。回収率も100％超えを果たしています。

レジェンドジョッキーの武豊騎手も単勝回収率が100％超え。ダートの短距離と言えば、馬のスプリント能力が勝敗に直結しそうなイメージでしすが、操縦する騎手の手綱さばきもかなりの比重を占めるのかもしれません。

調教師別

調教師名	1着	勝率	連対	複勝	単回	複回
上村洋行	12	20.3	33.9	40.7	106	76
森秀行	9	9.6	19.1	25.5	69	88
安田隆行	9	15.5	24.1	34.5	89	91
音無秀孝	9	14.3	20.6	27.0	96	73
木原一良	8	9.6	19.3	26.5	70	85
浅見秀一	8	9.5	17.9	25.0	110	66
大橋勇樹	7	7.5	17.2	28.0	41	67
西園正都	7	7.2	14.4	22.7	45	63
清水久詞	7	11.9	22.0	27.1	43	55
宮徹	7	9.7	16.7	25.0	59	60

上村洋行調教師は勝ち星の数だけではなく、勝率も優秀です。回収率も100％を超えているので、阪神競馬場ダート1200ｍでマークは外せない厩舎です。

東西別

所属トレセン	勝率	連対	複勝	単回	複回
美浦	4.5	7.8	13.5	59	58
栗東	7.0	14.2	21.1	57	71

関西馬が優勢です。ただ、関東馬は複勝率で10％を超えており、阪神競馬場は遠征の身となることを考慮すれば、十分健闘と言える数字と言っていいでしょう。馬券の軸は関西馬がオーソドックスな攻め方ですが、関東馬を軽視するのは危険です。

阪神競馬場ダート1200ｍの傾向・データまとめ

ここまでデータを使って阪神競馬場ダート1200ｍの傾向を紹介してきました。特に重要だと感じたポイントは以下の通りです。

阪神競馬場ダート1200ｍの攻略方法

ここからは阪神競馬場ダート1200ｍの傾向とデータを深堀りし、買うべき馬、割り引きが必要な馬のタイプを紹介していきます。

データから見るここが買い

阪神競馬場ダート1200ｍは先行馬狙いで問題なさそうです。勝ち星は脚質別で断然トップ。勝率も優秀で、単勝回収率は123％あり、追い続けていれば十分な配当をもたらしてくれます。

逃げ馬も数値的には十分狙えますが、阪神競馬場のダートコースはゴール前に急坂があります。展開によってはペース配分も難しくなるので、番手で逃げ馬を目標とする先行馬の方に信頼を置いた方がいいでしょう。

データから見るここが割引

阪神ダート1200ｍでは1枠が振るいません。勝率4.8%、連対率8.9%、複勝率は14.8%で、回収率も含めて全てワースト。最内枠はスムーズに運ぶことができればコースロスもないはずですが、当コースではそのアドバンテージが生かされていない結果となっています。

理由は計りかねますが、最内枠はダッシュ力のあるメンバーが揃うと、内々で包まれやすくなり、ダート戦では砂をかぶりながらのレースとなるリスクがあります。他の要因がある可能性もありますが、いずれにしろ当コースは数字だけでも十分な根拠と言えるほどにサンプルが豊富。１枠の不振には目をつぶらない方がいいでしょう。

データの裏を狙う

阪神競馬場ダート1200ｍは川田将雅、武豊騎手といった実績十分のジョッキーが結果を残しています。同じく回収率が目立っている川須英彦騎手にも注目が必要です。

川須英彦騎手の阪神競馬場ダート1200ｍと全場の成績比較（過去5年間）

条件	勝率	連対	複勝	単回	複回
阪神競馬場ダート1200ｍ	8.2	18.2	24.5	106	96
全場	4.3	9.7	14.3	93	73

上の表を見てわかる通り、川須英彦騎手は阪神競馬場ダート1200ｍと相性がいいようです。GIなど派手な舞台にはあまり縁がなく、リーディング争いでもあまり名前は聞かれませんが、2022年のGⅢ北九州記念では18頭立て16番人気のボンボヤージで1着。ここぞの場面で大仕事をするジョッキーでもあります。阪神競馬場ダート1200ｍでは川須英彦が騎乗していないかどうかは確認するようにしてください。

開催時期や馬場状態によって狙える穴馬・危険な人気馬

阪神競馬場ダート1200ｍでは関西馬が優勢。アウエーとなる関東馬は苦戦も当然ですが、不良馬場になった時は関東馬は大健闘しています。

阪神競馬場ダート1200ｍ不良馬場の東西別成績（過去5年間）

所属トレセン	勝率	連対	複勝	単回	複回
美浦	5.3	15.8	31.6	117	212
栗東	6.7	13.1	19.2	41	48

栗東は勝率こそ譲っていませんが、その他の数字では関東馬が関西馬よりも上。馬場がぬかるむと関西馬にとってホームの利はなくなるのでしょうか。複勝率が200％超えというのも買いやすいを感じます。関東馬は参戦すること自体があまり多くはありませんが、当コース不良馬場の条件で関東馬を見かけたら、狙ってみると面白いかもしれません。

阪神競馬場ダート1200ｍまとめ

阪神競馬場ダート1200ｍの攻略ポイントのまとめは以下の通りです。

この記事が馬券検討の材料になればうれしいです。

それでは、よき競馬ライフを！

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参考文献

• JRA公式HP
• JRA-VAN

阪神競馬場コース一覧

芝1200ｍ	芝1400ｍ	芝1600m	芝1800ｍ
芝2000m	芝2200ｍ	芝2400ｍ	芝2600ｍ
芝3000ｍ
ダート1200m	ダート1400ｍ	ダート1800m	ダート2000m