- 競馬新聞に掲載されている「注印(注意印)」の意味が分かる
- 競馬新聞に記されているすべての印の意味が分かる
- 「注印」に関するよくある質問(Q&A)も掲載
競馬新聞の注印(注意印)の意味!
競馬新聞には「◎」や「〇」、「×」など様々な印が記入されています。その中でも注印は人気落ちの馬に付けられることが多いです。注印の意味は大きく分けて2つあります。
・穴馬に付けられることが多い
・必ずしも用いられない
当記事では注印の大きな役割である2つの意味について解説します。
意味:注印は穴馬に付けられることが多い
注印は穴馬に付けられることが多いです。なぜなら、注印には「人気落ちでも馬券に絡む可能性がある」馬に付けられるからです。基本的には大穴候補に付くケースが多いと覚えてもらえたらいいです。
なお、似たような意味に「☆(星)印」や「×(ばつ)印」もありますが、こちらも人気落ちで馬券に絡む可能性がある馬に付けられます。特に×印は注印とほとんど同じ意味で使われます。☆印は記者のお気に入りの馬という意味でも使用されることがあり、注印とは微妙に意味が変わります。
意味:新聞社によっては注印を使わないケースもある
競馬新聞によっては注印を使用しないこともあります。
それどころか、正直なところ注印を使わない新聞社のほうが多いです。
注印を使わない場合は同じく大穴を意味する☆印や×印を代わりに使用することが多いです。注印は◎(本命)や〇(対抗)ほど重要度は低いため、予想する人によっては注印には目もくれません。注印は予想印のなかでもそこまで価値はなく、出馬表によっては掲載しないこともあるのです。
競馬新聞の注印(注意印)以外の印の意味
競馬新聞では今回紹介した印以外にも次の一覧表のような印があります。
予想印の種類と意味一覧
印 | 名称 | 読み方 | 意味 |
---|---|---|---|
◎(にじゅうまる) | 本命 | ほんめい | 1番手評価。1番強い馬 |
〇(まる) | 対抗 | たいこう | 2番手評価。2番目に強い馬 |
▲(くろさんかく) | 単穴 | たんあな | 3番手評価。3番目に強い馬 |
△(しろさんかく) | 連下 | れんか・れんした | 2.3着に来そうな馬 |
☆(ほし) | 星 | ほし | 人気落ちでも馬券に来そうな馬 |
×(ばつ・ぺけ) | 大穴 | おおあな | 人気落ちでも馬券に来そうな馬 |
注(ちゅう・ちゅうい) | 注意 | ちゅうい | 人気落ちでも馬券に来そうな馬 |
二十三角 | 二十三角 | にじゅうさんかく | 連下の中で一番評価の高い馬 |
◉(ぐり) | ぐり | ぐり | その日開催されるレースで強く推している馬 |
これらの印の意味を理解することにより、紹介した印の本当の意味が分かると言っても良いでしょう。
以下で各競馬新聞の印についての概要を解説していくので、ぜひ競馬新聞から予想する際に使ってください。また、最後に騎手についている印についても解説しているので参考にしてください。
◎本命(にじゅうまる)
本命は出走馬の中でもっとも勝つ可能性が高い馬、もしくは3着以内に来る確率が一番高い馬に付けられる印です。1番手評価の馬に付けられる印といってもよいでしょう。
出走馬で一番勝つであろう馬に付けられるので、馬連や三連単など、2頭以上の馬を選択して予想する券種では軸に最適ですね。もちろん、単勝や複勝で買うのもよく、本命は最も信頼できる印です。
○対抗(まる)
対抗は本命の次に評価が高い馬で、2番手評価の馬につく印です。
本命にした馬よりは見劣りするけれど、それ以外の馬には勝てるであろうという評価で、対抗も本命同様馬券の軸に最適です。
▲単穴(くろさんかく)
単穴は本命や対抗の次に評価したい馬のことで、出走馬の中で3番目に評価したい馬に付けられます。
3番手ということで本命や対抗よりは評価は下回りますが、それでも馬券に絡む可能性の高い馬は黒三角印がつけられていますね。3番手評価とはいえ、黒三角印の馬が勝つこともしばしばあります。
△連下(しろさんかく)
連下は、勝つ可能性は少ないものの、2,3着に絡むであろう馬に付けられます。馬単や三連単といった券種では勝ち馬だけではなく2.3着馬といった相手馬を予想することも重要です。
そして、いくら勝ち馬が当たったとしても相手馬がいなければ馬券は外れてしまいます。そのため、相手馬に特化した連下は相手馬を探す券種において非常に大切なのです。
ちなみに、連下印は本命や対抗、単穴と違って複数選択できるので、ひとつのレースで同じ記者が複数の馬に白三角を打っていることが多いです。
☆星(ほし)
☆は、人気を落としているけれど好走する可能性が高い馬に付けられています。大穴候補に付けられる印です。
また、予想記者の好きな馬や応援している馬に付けられることもありますが、基本的には人気を落としている馬で好走する可能性の高い馬に付く印と思ってもらっていいです。
×(ばつ・ぺけ)
×は☆と同じく、人気を落としているものの、激走する可能性の高い馬に付けられる印です。意味合いは☆と同じですが、☆と違ってお気に入りの馬や追っかけている馬に付けられません。
あくまでも人気を落としそうな馬で激走するかもしれない馬に付けられています。
注(ちゅうい)
注も×と同じく、人気落ちで激走する可能性を秘めている馬に付けられています。
基本的に×と注の意味は全く同じで、競馬新聞社によってどちらかが使われています。
二重三角(にじゅうさんかく)
二十三角は、連下で選択した馬の中でもっとも馬券に絡みそうな馬に付けられます。連下の中の1番手評価と解釈してもらっていいです。二十三角は一部の競馬新聞でしか導入されていません。
有名な新聞社でいうと、競馬ブックは二重三角を導入しています。
◉(ぐり・ばくだん)
◉はその日開催されるレースの中でもっとも自信のある本命馬に付けられます。
意味は本命と全く一緒ですが、1日に開催されるすべてのレースのなかで予想記者が一番自信のある馬に付けられるので信頼しやすい印です。ちなみに◉も二重三角同様、すべての新聞社が導入しておらず、日刊など一部の新聞でしか導入されてません。
【参考】騎手名に付けられる印の意味
競馬新聞では出走馬以外にも騎手に次のような印がつけられています。
男性騎手
印 | 条件 | 減量値 |
---|---|---|
▲ | 30勝未満 | マイナス3キロ |
△ | 31勝以上50勝未満 | マイナス2キロ |
☆ | 51勝以上100勝未満 | マイナス1キロ |
女性騎手
印 | 条件 | 減量値 |
---|---|---|
★ | 50勝未満 | マイナス4キロ |
▲ | 51勝以上100勝未満 | マイナス3キロ |
◇ | なし | マイナス2キロ |
この印は騎手の斤量を表し、減量騎手を指しています。減量騎手とは、デビューしたての騎手や、勝利数が少ない騎手のことです。
減量騎手が成績の良い騎手とレースを行う際、どうしても減量騎手のほうが騎乗技術的に不利があって勝利するのが厳しいため、負担斤量を軽くして勝ちやすくする措置です。
本来課せられる斤量よりも軽い斤量でレースに挑めるので、騎手についた「印」はプラス評価できます。
斤量は女性と男性は筋肉量の違いがあることから、女性優遇の措置が取られています。女性騎手の場合は100勝以上達成しても◇印が永久的に付き、男性騎手と比較すると常に2キロの恩恵が与えられます。
ただし、印がついている騎手は見習いや経験が未熟な騎手が多いため、印がついているからといって圧倒的に有利なわけではない点は考慮して予想に役立てるようにしてみてください。
競馬新聞の注印(注意印)の活用方法!印を使った予想方法!
競馬新聞に付けられる注印は◎や〇ほど注目度は高くありません。しかしながら、激走する可能性がある穴馬に付けられることが多いため、使い方によっては高配当を手にできる可能性もあります。
注印を活かした予想方法は大きく分けて3つです。
- 注印の付いた馬を本命にして高配当を狙う
- 注印の付いた馬を相手候補にして的中率と高配当のバランスを取る
- 注印の付いた馬に厚く張って一攫千金を狙う
いずれも配当妙味に期待できる買い方で一攫千金をつかみたい方におすすめです。これら3つの予想方法について解説していきます。
注印の付いた馬を本命にして高配当を狙う
1つ目の予想方法は注印の付いた馬を本命に予想することです。注印の馬は穴馬なので◎や〇が付いた馬ほど注目されません。
しかしながら、人気落ちということは配当妙味に期待できますし、穴馬の中でも印がつけられた馬というのは上位争いに食い込む傾向も少なくありません。なぜなら、プロの予想家が印を打つということはそれだけ好走する要因が存在するからです。
また、注印の馬は配当妙味が大きいので少額の投資でも馬券に絡めば高配当が得られる可能性も上がります。そのため、高配当を狙いたい方であれば注印の馬を本命にすることで配当に期待ができます。
注印の付いた馬を相手候補にして的中率と高配当のバランスを取る
2つ目の予想方法は注印の付いた馬を相手候補にして的中率と高配当のバランスを取る方法です。注印の付いた馬は記者が評価しているので馬券に絡む可能性も少なくありませんが、必ずしも1着に来るわけではなく、2.3着に絡む可能性が高い場合もあります。
仮に注印の馬が2.3着に来たとしても、複勝や複合馬券の相手候補で押さえておけば、配当が得られる可能性は高まります。また、1着馬が人気馬だとしても2.3着に注印の馬が入選したら高配当になるケースは多いです。しかも、人気馬と注印の馬の組み合わせは意外と馬券に絡みます。
そのため、的中率と高配当のバランスに優れているのが特徴です。この組み合わせで収支を上げている人も多いのです。
注印の付いた馬に厚く張って一攫千金を狙う
3つ目の予想方法は注印の付いた馬に厚く張って一攫千金を狙う買い方です。注印の馬のほとんどは配当妙味のある馬ばかりです。
上位争いに食い込む可能性がありますが、必ずしも1着で来ることはありませんし、2.3着で予想したら1着に来る場合もあって地味にピンポイントで当てづらいのも事実です。しかしながら、必ずしも注印の馬は三連単や馬単などの軸や相手に固定しなくてもよいです。むしろ注印の馬は配当に期待できるため、着順問わず入選したら配当が得られるのを逆手に取る買い方もあります。
おすすめは注印の馬を複勝馬券で1点買いすることです。
複勝は3着内に入選すれば、配当が得られる券種で着順を問いません。1着でも2着でも3着でもなんでもいいです。複勝は的中率が高い反面、全券種のなかでも配当妙味は小さいですが、注印が付けられる馬のほとんどが穴馬なので人気落ちであれば複勝でも5倍以上つきますし、場合によっては10倍以上つくケースも珍しくありません。
また、注印の馬に1点で厚く張ることで払戻の期待値を高めることもできます。1点買いは購入点数が少ないため、トリガミも絶対に起こりません。
1点買いでも的中パターンが3通り存在するため比較的当てやすいですし、注印の馬は配当妙味に期待できるため、無理に三連単で組み合わせなくても複勝だけで利益を得ることも可能なのです。
競馬新聞の注印に関するよくある質問(Q&A)
競馬にはさまざまなルールや用語があり、人によっては質問したくなるような疑問を持つでしょう。
ここからは、注印に関するよくある質問について解説していきます。
- 注印なんて見ないけど?
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注印はすべての競馬新聞で使われているわけではありません。あくまでも一部の新聞社のみ使用しています。代表的な新聞社で注印を使っているのは老舗新聞社の優馬です。
なお、注印を取り入れていない新聞社でも似た意味を持つ×印や☆印を使っているので穴馬の表記は必ず掲載しています。
- 注印の馬ばかり購入したら儲けられる?
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結論から言うと厳しいです。注印は穴馬という意味があり、注目度は◎や〇印の馬よりも少ないです。
そのため、◎や〇が付いた馬と比較しても馬券に絡む可能性は低く、長期的に買い続けて利益を上げるのは厳しいのです。
ただし、短期的に買うなら別です。
注印が付いた馬のほとんどが穴馬なので当たれば一発が大きいです。短期的に狙って1回でも当たれば回収率を大きく向上でき、黒字収益を上げることは可能です。
- 注印の好走率はどれくらい?
-
レースや予想する記者によって本命の打ち方はさまざまなので、印だけで好走率を求めることはできません。しかし、注印が付いた馬のほとんどが穴馬なので好走率は非常に低いです。
なお、人気別に好走率を見ることは可能です。
1番人気の場合は勝率約30%で2着以内に入選する連対率は約38%、3着内に入選する確率は約53%です。
そして、12番人気以下になると勝率は1%を切り、3着内入選率も4%未満になります。
注印が付けられる馬の中には10番人気以下の馬も多いので、好走率だけ見たら注印の馬が馬券内に絡む可能性は非常に低いのです。
まとめ
今回は競馬新聞に記される注印について解説しました。
注印には穴馬の意味があります。このことから、注印がついた馬のほとんどが配当に期待できるといっても過言ではありません。そのため、穴党にとってはぜひ目を配りたい印なのです。
しかしながら、◎や〇ほど注目度が高くない印なので、出馬表によっては注印を用いない場合もあります。その場合、☆や注意印が使われることがありますが、この2つの印はともに穴馬という意味を持っています。
注も☆も注意印も使わない出馬表はほぼ存在しないため、穴馬に注目している人が多いのは確かです。
注印は配当妙味が期待できるので穴党向けの印といえるでしょう。注印を理解したうえで一攫千金を狙ってみてください。
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