- 中京競馬場ダート1200mがどんなコースか解説
- 過去のデータから傾向を紹介
- 中京競馬場ダート1200mの攻略法を公開!買うべき馬・消すべき馬を徹底分析
中京競馬場ダート1200mの概要・特徴
中京ダート1200mは前でレースを進める馬が有利です。中山競馬場のように直線に急坂がなく平坦なので、直線半ばまで先行勢が粘りこめばなかなかスピードが落ちずにそのまま押し切るケースが多いです。
コース概要
中京競馬場ダート1200mは向正面の入り口からのスタートです。スタートしてから1コーナーまでは緩い上り坂が続くので、スタートで仕掛けた馬はオーバーペースになるケースがあります。
直線に坂はありませんが、4コーナーから直線にかけて高低差1.8mの坂があるので、差し馬が仕掛けるポイントです。中山競馬場の坂に次いでの高低差があるので、ここで差し馬が差を詰められなければ勝ち切るのは非常に難しくなります。
最後の直線は平坦なので、仕掛けが遅れた場合は前が止まらずに差しが届かない可能性が高くなります。
レコードタイム
中京ダート1200m | タイム | 性齢 | 馬名 | 記録年月日 |
---|---|---|---|---|
2歳レコード | 1:11:1 | 牡2 | メズメライザー | 2021年9月18日 |
3歳以上レコード | 1:09:1 | 牡5 | ラインガルーダ | 2022年9月10日 |
2022年9月10日の7Rでクレアが従来のタイムを0秒3更新しましたが、同日行われた12Rでは馬場がさらに渋って重馬場となり、小沢騎手騎乗のラインガルーダが7Rのレコードタイムをさらに0秒3更新しています。
2歳レコードは2021年9月18日の未勝利戦で福永騎手騎乗のメズメライザーが出遅れながらも持前のスピードを生かしレコードタイムで快勝しました。
平均タイムとラップタイム
クラス | タイム | 前3F | 後3F |
---|---|---|---|
新馬 | 1:13.6 | 35.8 | 37.8 |
未勝利 | 1:13.0 | 35.7 | 37.3 |
1勝 | 1:12.3 | 35.2 | 37.1 |
2勝 | 1:10.9 | 34.2 | 36.7 |
3勝 | — | — | — |
OP・重賞 | — | — | — |
前3Fと後3Fで2秒もタイムが違うのが特徴的です。平坦な直線なのに最後の切れる脚が出せないことが多く差し馬には不利です。
レコードタイムが出るようなケースは前35、後35と全く息を入れることなく先行馬が押し切っているので、中京1200ダートを速いタイムで勝てる馬はかなり潜在能力が高いとみていいでしょう。
中京競馬場ダート1200mの傾向データ
人気別
人気 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 29.1 | 50.7 | 62.8 | 74 | 87 |
2 | 26.0 | 41.3 | 56.5 | 113 | 95 |
3 | 12.6 | 26.9 | 36.3 | 77 | 75 |
4 | 6.7 | 14.3 | 22.0 | 56 | 51 |
5 | 8.1 | 16.6 | 27.8 | 89 | 89 |
6 | 6.3 | 12.6 | 23.3 | 94 | 82 |
7 | 2.7 | 8.5 | 14.3 | 52 | 63 |
8 | 2.3 | 8.6 | 14.9 | 58 | 87 |
9 | 3.2 | 8.6 | 12.2 | 106 | 95 |
10〜 | 0.6 | 2.2 | 5.0 | 52 | 70 |
上位人気の連対率が高く荒れにくいコースだというのがわかります。注目すべきは2番人気と1番人気の勝率にそれほど差がないこと、2番人気の単勝回収率が高いので単勝勝負か1番人気への馬単馬券が有効な攻略法となりそうです。
枠順別
枠 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 9.5 | 15.2 | 21.3 | 150.3 | 91.2 |
2 | 5.7 | 14.8 | 22.3 | 51.4 | 85.2 |
3 | 6.7 | 13.1 | 21.0 | 58.8 | 92.8 |
4 | 7.3 | 16.0 | 21.0 | 79.5 | 64.4 |
5 | 6.5 | 11.5 | 17.7 | 52.8 | 58.8 |
6 | 7.5 | 16.3 | 24.0 | 138.6 | 99.5 |
7 | 4.4 | 10.4 | 17.2 | 45.4 | 80.9 |
8 | 7.4 | 11.8 | 18.7 | 47.5 | 62.7 |
枠順については勝率、連対率ともに大きな違いはありませんが、注目すべきは1枠の単勝回収率が抜き出ていることです。これを見ると人気薄の馬でも内枠の利を生かして勝ち切るケースが多いことがわかります。
数値的には6枠の単勝回収率も高いですが、これには内枠ほどの根拠がないのでたまたま穴馬の勝ちが重なった結果と見ていいでしょう。
連対率も若干内枠が高めなので、軸にするならば内枠がいいです。
脚質別
脚質 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
逃げ | 27.0 | 44.3 | 55.1 | 294.1 | 192.9 |
先行 | 13.4 | 25.8 | 36.3 | 124.2 | 125.4 |
差し | 3.6 | 8.6 | 35.7 | 14.9 | 67.7 |
追込 | 1.2 | 3.6 | 7.3 | 7.5 | 35.4 |
中京競馬場1200mのダートコースは逃げ・先行タイプが完全に有利です。単騎でマイペース逃げをした馬は直線でなかなかバテません。
差し馬が台頭するには先行勢が多く、激しい位置取りの争いでハイペースになった時でしょう。展開に恵まれなければ後方からの馬が勝ち切るのは非常に難しいコースです。
血統別
血統 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
ヘニーヒューズ | 10.9 | 23.6 | 33.6 | 59.6 | 103.8 |
シニスターミニスター | 16.2 | 25.7 | 25.7 | 244.3 | 152.7 |
ロードカナロア | 8.6 | 19.4 | 28.0 | 34.6 | 77.0 |
サウスヴィグラス | 7.9 | 12.9 | 16.8 | 131.5 | 65.0 |
ミッキーアイル | 10.9 | 20.0 | 25.5 | 67.5 | 76.7 |
ドレフォン | 17.6 | 23.5 | 35.3 | 152.4 | 90.6 |
キンシャサノキセキ | 6.7 | 20.0 | 25.3 | 23.5 | 48.9 |
カレンブラックヒル | 13.5 | 29.7 | 40.5 | 67.6 | 197.6 |
リアルインパクト | 18.5 | 29.6 | 29.6 | 173.0 | 78.9 |
パイロ | 7.3 | 12.7 | 20.0 | 47.1 | 50.9 |
ダート短距離リーディング上位の、シニスターミニスター、パイロ、ヘニーヒューズの中ではシニスターミニスターヘニーヒューズが安定した結果を残しています。
速いタイムでの決着が多いコースなのでロードカナロア産駒やキンシャサノキセキ、カレンブラックヒルなどの芝短距離系種牡馬がパイロよりも好走しているのが特徴です。
父系統別
系統 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
サンデーサイレンス系 | 6.5 | 12.7 | 19.0 | 84 | 80 |
ノーザンダンサー系 | 6.7 | 15.9 | 15.9 | 72 | 85 |
ミスタープロスペクター系 | 6.6 | 12.3 | 19.5 | 81 | 81 |
ロベルト系 | 7.4 | 12.2 | 16.9 | 93 | 70 |
ナスルーラ系 | 8.1 | 14.9 | 21.4 | 84 | 84 |
ヘイロー系 | 4.6 | 13.1 | 18.5 | 49 | 75 |
サンデーサイレンス系が強いのはどの競馬場でも一緒ですが、スピードに秀でた産駒が多いミスタープロスペクター系産駒の成績がいいのも中京競馬場の特徴です。一本調子のスピードタイプの馬でもこのコースならスピードに任せて押し切ることが可能です。
騎手別
騎手名 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
松山 弘平 | 16.7 | 29.2 | 36.5 | 111.3 | 77.2 |
岩田 望来 | 8.5 | 18.1 | 26.6 | 48.2 | 56.1 |
幸 英明 | 8.1 | 13.1 | 25.3 | 76.7 | 96.0 |
福永 祐一 | 13.2 | 24.5 | 43.4 | 43.4 | 73.8 |
鮫島 克駿 | 9.9 | 18.3 | 22.5 | 52.1 | 60.7 |
坂井 瑠星 | 14.9 | 25.5 | 44.7 | 53.8 | 94.5 |
松若 風馬 | 10.8 | 16.9 | 23.1 | 81.7 | 88.9 |
武 豊 | 20.6 | 26.5 | 41.2 | 86.5 | 78.8 |
川須 栄彦 | 8.8 | 19.1 | 26.5 | 57.6 | 121.8 |
小沢 大仁 | 10.9 | 14.5 | 20.0 | 567.8 | 109.8 |
勝利数では松山騎手が1位ですが、あまり中京競馬場へ来る機会がない武豊騎手の勝率連対率がずば抜けて高いです。
また中京は新人騎手の登竜門となる競馬場で昨年の10位に小沢騎手がランクインしています。
注目すべきは単勝回収率の高さ!567%という数字はそうとうな穴馬を持ってきているということ、複勝回収率も高いので穴狙いなら小沢騎手おススメです。
調教師別
調教師名 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
杉山 晴紀 | 25.9 | 37.0 | 40.7 | 134.8 | 93.0 |
牧浦 充徳 | 18.2 | 33.3 | 42.4 | 103.6 | 109.7 |
上村 洋行 | 16.1 | 32.3 | 35.5 | 63.2 | 69.0 |
西園 正都 | 12.2 | 22.0 | 29.3 | 100.2 | 78.8 |
森 秀行 | 11.9 | 19.0 | 31.0 | 55.2 | 163.6 |
武 英智 | 14.3 | 22.9 | 25.7 | 85.4 | 52.3 |
新谷 功一 | 15.6 | 21.9 | 25.0 | 97.5 | 69.7 |
鈴木 孝志 | 12.9 | 25.8 | 25.8 | 53.9 | 56.5 |
飯田 祐史 | 6.8 | 10.2 | 18.6 | 56.1 | 38.6 |
杉山厩舎、牧浦厩舎は勝率&連対率が高いのに加えて、単勝回収率も高いので人気薄の馬でも狙える厩舎です。また、森秀行厩舎の複勝回収率が163%と群を抜いて高いので人気薄の馬をワイドの紐として狙うには最適です。3連複でも必ず穴馬として加えておきたいです。
厩舎別
厩舎 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
美浦 | 3.0 | 6.7 | 12.1 | 56 | 69 |
栗東 | 8.0 | 15.7 | 22.7 | 84 | 84 |
西の競馬場なので、やはり栗東の馬が安定した成績を残しています。美浦の馬は単勝回収率も低いので人気薄が波乱を起こすというケースも少ないようです。
中京競馬場ダート1200mの傾向・データまとめ
中京競馬場ダート1200mコースは、前にいけるスピードがある馬が非常に有利です。差し馬が勝つにはハイペースで前がバテるという展開頼みになります。
ベテランジョッキーが乗りにくる機会が少ないコースなので、出走していたら是非積極的に馬券に入れていきたいです。
- 内枠が若干有利、逃げ馬が1枠に入ったら逃げ切りの期待値が高い
- 早いタイムでの決着が多いので芝短距離の種牡馬でもこなせるコース
- リーディング上位騎手の実績高い!今年の狙い目は坂井騎手!
- 人気サイドでの固い決着が多い!極端な穴狙いは禁物
- 2歳戦で中内田厩舎の馬が出走していたらこのコースでも信頼度は高い
中京競馬場ダート1200mの攻略方法
ここからは中京競馬場ダート1200mコースで実際に馬券を買うときの攻略ポイントを紹介します。
データから見るここが買い
中京競馬場ダート1200mの最高クラスのレースは2勝クラスまで、そのためOPや重賞レースのように何度も同じコースを走ることはないので、狙うのは新馬戦、未勝利戦そして条件下のクラスを突破していく馬です。
脚抜きがよくてスピードが出るコース、そして最後の直線で急な坂がないためパワーをそれほど必要としないので、シニスターミニスターなどのスピード系タイプが狙い目です。
コースレコードホルダーのラインガルーダもシニスターミニスター産駒です。
重馬場になったらさらにスピードが出るコースになるので、ロードカナロアやキンシャサノキセキなど芝短距離で実績を残している馬も狙いやすいです。
2023年の中京競馬場リーディングは西村騎手ですが、なぜかこのコースでは1勝もしていないのがポイントです。現在注目すべき騎手は坂井瑠騎手でしょう。
2023年3月の時点でこのコースで4勝を挙げています。リーディング上位ジョッキーがあまり出てこないコースなので、坂井騎手以外でも岩田望騎手、小沢騎手の若手ジョッキーを積極的に買いたいコースです。
昨年の実績を見ると杉山厩舎ですが、近年勝ち星を増やしているのは上村厩舎です。2023年にすでにこのコース2勝しているのは上村厩舎のみで、どちらも坂井騎手が騎乗して勝っています。
夏から始まる2歳戦ならば、やはり中内田厩舎を狙うべきですね。2022年は出走機会が少なかったですが新馬デビューに合わせて川田騎手が来るならばほぼ鉄板と言っていいでしょう。単勝は1倍台になる可能性があります。
データから見るここが割引
穴党の人には厳しいコースかもしれません。上位人気の連対率、勝率が非常に高く人気薄が連対して万馬券になることは稀なコースです。
コーナーが2回しかなく、1コーナーでのポジション争いも激しくならないので実力通りに決まることが多いため、高配当狙いではなく、人気馬を信頼して手堅く稼ぐコースになります。
開催時期や馬場状態によって狙える穴馬・危険な人気馬
- 重馬場以上になったら前の馬が止まらない!人気の差し馬でも届かない可能性が高い
- 1枠に逃げ馬が入ったら人気薄でもスタートさえよければ逃げ切る可能性がある
中京競馬場ダート1200mまとめ
- 内枠が若干有利、逃げ馬が1枠に入ったら逃げ切りの期待値が高い
- 早いタイムでの決着が多いので芝短距離の種牡馬でもこなせるコース
- リーディング上位騎手の実績高い!今年の狙い目は坂井騎手!
- 人気サイドでの固い決着が多い!極端な穴狙いは禁物
- 2歳戦で中内田厩舎の馬が出走していたらこのコースでも信頼度は高い
今回は中京競馬場ダート1200mコースのデータ分析から傾向と攻略法を記事にしてみました。
紛れが少ないコースなので、実力通りの結果が出るコース。強い馬が強い勝ち方をする代表的なコースです。
この記事が皆様の馬券検討の参考になれば幸いです。
それでは、よき競馬ライフを!
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