今回紹介するのは、札幌競馬場芝1500mの特徴と傾向です。
札幌競馬場芝1500mというコースは、最初の直線が170mしかないという特徴がありますが、全体的には平坦なコースとなっています。
ここからは、過去のデータを網羅し、馬券購入の参考になる攻略法をお伝えします。ぜひ、参考にしてみてください。
札幌競馬場芝1500mの概要・特徴
札幌競馬場芝1500mというコースには、少々変わった特徴があります。JRAで開催されるすべてのコースでこの1500mという距離は唯一のものなのです。また、スタート地点が1コーナー横のポケットからというのも、珍しいですね。
重賞こそ行われませんが、OPクラスの開催から下級クラスの開催まであり、札幌競馬場を代表するコースとも言えます。
以下で札幌競馬場芝1500mコースを詳しく解説します。
コース概要
札幌競馬場芝1500mコースは先ほど話した通り、1コーナー横のポケットからレースが始まります。
ほぼ直線部分がないほぼ円形のコーナを抜け、最後の直線はAコース時が266.1m、Bコース時が267.6m、Cコース時が269.1mとなっていて、JRAの競馬場の中でも最後の直線距離は短い方です。コース全体の坂は、ほぼ平坦となっています。
このコースは、逃げ馬、先行馬が有利なコースとなっています。なぜなら、スタートから最初のコーナーまでたったの170mしかなく、有利な位置を取りやすいからです。
しかし、実はスタミナやパワーのある馬、スピードのある差し馬も馬券に絡むことがあります。
それは使われている芝が洋芝で、時計がかかることもあるからです。
とくに、レースが開催されて日にちが経つと、内側の芝がかなりの荒れ具合になってしまうことから、最短距離である内側を走る馬にとっても、やはりスタミナのある馬が有利でしょう。
また、パワーのある馬が有利な理由は、最初の直線が短い上に、全体的にコーナーが緩やかなカーブということもあって、やはりポンと最初に抜け出てからのパワーがある馬が有利なコースとも言えます。
逆にスタミナのない馬にとっては、欧州などで使われている洋芝が1つのネックになるようです。
洋芝は寒さに強く鮮やかな色をしており、とても見栄えがいいのだが、野芝に比べるととても柔らかい特徴があります。よって、一歩進むのにも力が入り、時計がかかってしまう芝質です。加えて、耐久性がなく傷みやすい芝でもあります。
上記の項目を考えてこのコースを見ていくと、とてもゲーム性にあふれている面白いコースだと言えます。
開催時期によってねらい目が変わりますから、馬の脚質や馬場の状態など、きちんと調べて挑みましょう。
レコードタイム
札幌競馬場芝1500m | タイム | 性齢 | 馬名 | 記録年月日 |
---|---|---|---|---|
2歳レコード | 1:29.1 | 牝2 | キャンディバローズ | 2015年8月23日 |
3歳以上レコード | 1:27.3 | 騸3 | ヴァトレニ | 2021年6月27日 |
2歳レコード保持のキャンディバローズは、騎乗に名手C・ルメール騎手を迎えて新馬戦を走り、見事レコードで勝利!
3歳以上レコード保持のヴァトレニは、騎乗に横山兄弟の兄、横山和生騎手を迎え、見事4番人気からのレコードタイムでの勝利でした。
平均タイムとラップタイム
クラス | タイム | 前3F | 後3F | 後/前 |
---|---|---|---|---|
新馬 | 1:31.2 | 37.6 | 36.3 | 96 |
未勝利 | 1:30.5 | 36.5 | 36.5 | 100 |
1勝 | 1:29.2 | 36.1 | 36.0 | 100 |
2勝 | 1:28.5 | 36.1 | 35.2 | 97 |
3勝 | 1:28.6 | 35.7 | 35.9 | 100 |
OP・重賞 | 1:30.8 | 36.0 | 36.2 | 98 |
芝1500mというコースが他にありませんので、比べることは難しいのですが、歳を重ねて馬力をつける頃になると、タイムも速くなっている傾向にあるようです。
札幌競馬場芝1500mで行われる重賞レース一覧
レース名(グレード) | 1着賞金 | 開催時期 |
---|---|---|
ー | ー | ー |
ー | ー | ー |
札幌競馬場芝1500mで行われる大きなタイトルの重賞レースはありません。
毎年8月の中頃から月末までに開かれる、クローバー賞、そして、7月に開催されるSTV賞が大きなレースとなります。
札幌競馬場芝1500mの傾向データ
では次に、さまざまな角度から札幌競馬場芝1500mについて見ていきます。これらのデータを知識として取り入れて、ぜひ馬券購入の参考にしてください。
人気別
人気 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 37.9 | 52.6 | 57.9 | 85 | 73 |
2 | 25.3 | 43.2 | 61.1 | 100 | 98 |
3 | 3.2 | 21.1 | 33.7 | 19 | 64 |
4 | 13.7 | 29.5 | 40.0 | 116 | 92 |
5 | 7.4 | 14.7 | 32.6 | 93 | 100 |
6 | 6.4 | 10.6 | 20.2 | 113 | 94 |
7 | 1.1 | 6.4 | 16.0 | 26 | 76 |
8 | 1.1 | 8.7 | 9.8 | 29 | 62 |
9 | 2.3 | 8.1 | 11.6 | 125 | 90 |
10〜 | 1.3 | 1.9 | 5.7 | 101 | 82 |
人気別データを見るに当たり、やはり圧倒的に一番人気、二番人気の馬が入賞しているようです。それだけコースが安定しているのでしょう。そして、同じパターンで入賞してくる、という流れがあるのかもしれません。
このデータを見る限り、人気馬から検討してみることをお薦めします。
枠順別
枠 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 8.5 | 18.1 | 28.7 | 86 | 99 |
2 | 8.4 | 15.8 | 22.1 | 84 | 74 |
3 | 12.8 | 22.7 | 31.9 | 110 | 94 |
4 | 5.9 | 13.7 | 22.2 | 60 | 74 |
5 | 10.0 | 19.4 | 26.2 | 86 | 81 |
6 | 10.3 | 19.4 | 25.5 | 106 | 90 |
7 | 5.8 | 12.9 | 23.4 | 57 | 69 |
8 | 6.2 | 11.4 | 19.3 | 68 | 76 |
枠順別のデータを見てみると、どうやら3枠の馬が好成績を残しているようです。
単勝率、複勝率も問題ありません。また、6枠の馬も捨てきれないところがあります。
馬選びに迷った際は、3と6枠の馬を参考にしてみてください。
脚質別
脚質 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
逃げ | 10.2 | 16.3 | 22.4 | 101 | 97 |
先行 | 13.1 | 22.2 | 29.4 | 89 | 75 |
差し | 9.6 | 26.0 | 38.4 | 50 | 79 |
追込 | 16.7 | 50.0 | 66.7 | 66 | 105 |
こちらのデータを見ますと、圧倒的に逃げ馬と先行馬が強い傾向にあることがわかります。
最初の直線が短い分、先に飛び出した馬が有利です。少し意外なのは、追込馬の活躍です。
追込馬にはスタミナが豊富な馬が多いですから、荒れた洋芝になっていると力を発揮すると考えられます。
脚質と、レースが開催されてどれぐらいの日数が経っているのかも参考にするといいです。
血統別
血統 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
ロードカナロア | 11.7 | 20.0 | 30.0 | 89 | 69 |
ディープインパクト | 8.1 | 22.6 | 33.9 | 49 | 78 |
ハービンジャー | 11.4 | 15.9 | 27.3 | 99 | 84 |
ルーラーシップ | 17.9 | 25.0 | 32.1 | 162 | 94 |
エピファネイア | 13.8 | 24.1 | 37.9 | 85 | 75 |
ノヴェリスト | 14.3 | 21.4 | 25.0 | 148 | 95 |
ダイワメジャー | 8.1 | 16.2 | 32.4 | 63 | 104 |
ヴィクトワールピサ | 10.0 | 23.3 | 23.3 | 103 | 83 |
ハーツクライ | 10.0 | 30.0 | 36.7 | 70 | 95 |
ジャスタウェイ | 11.1 | 14.8 | 22.2 | 88 | 70 |
こちらのデータを見てみると、案外長い距離を得意とする牡馬の子が活躍しているように見受けられます。やはり、スタミナが必要になってくるのかもしれません。
馬選びに困ったら、ルーラーシップ産駒、ノヴェリスト産駒の馬を狙ってみてはいかがでしょうか。
父系統別
系統 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
サンデーサイレンス系 | 7.2 | 17.2 | 24.6 | 71 | 82 |
ノーザンダンサー系 | 9.4 | 14.1 | 26.2 | 82 | 84 |
ミスタープロスペクター系 | 8.1 | 14.4 | 22.6 | 83 | 74 |
ロベルト系 | 13.5 | 23.6 | 32.6 | 107 | 86 |
ナスルーラ系 | 4.5 | 13.6 | 18.2 | 65 | 78 |
ヘイロー系 | 8.0 | 18.0 | 24.0 | 86 | 87 |
エクリプス系 | 12.5 | 18.8 | 25.0 | 140 | 99 |
父系データを見てみると、ロベルト系とエクリプス系の馬の勝率が高いことがわかります。
単勝、複勝の回収率も悪くなく、もし馬選びに迷ったら、こちらの系統の馬を見つけて「がんばれ」馬券を購入してみるのも1つの案です。
騎手別
騎手名 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
横山武史 | 19.7 | 27.9 | 32.8 | 100 | 77 |
C.ルメール | 22.2 | 42.6 | 59.3 | 63 | 89 |
丹内祐次 | 11.5 | 13.5 | 28.8 | 193 | 120 |
池添謙一 | 11.8 | 21.6 | 31.4 | 64 | 67 |
菱田裕二 | 14.6 | 19.5 | 26.8 | 238 | 104 |
横山和生 | 13.2 | 21.1 | 31.6 | 105 | 85 |
藤岡佑介 | 8.5 | 23.4 | 31.9 | 72 | 90 |
団野大成 | 10.0 | 25.0 | 32.5 | 126 | 121 |
武豊 | 16.0 | 24.0 | 32.0 | 81 | 68 |
吉田隼人 | 6.1 | 16.3 | 30.6 | 61 | 82 |
騎手別データを見ると、やはりC・ルメール騎手の成績がダントツです。しかし、横山兄弟の弟、横山武史騎手の成績も見過ごせません。
どうやら札幌競馬場芝1500mは、この2人から目が離せないようです。
調教師名 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
須貝尚介 | 27.8 | 33.3 | 38.9 | 143 | 73 |
藤沢和雄 | 16.7 | 44.4 | 61.1 | 56 | 107 |
武幸四郎 | 20.0 | 40.0 | 46.7 | 187 | 147 |
安田隆行 | 25.0 | 33.3 | 41.7 | 117 | 86 |
長谷川浩大 | 42.9 | 57.1 | 57.1 | 234 | 134 |
矢作芳人 | 9.5 | 14.3 | 19.0 | 81 | 46 |
大竹正博 | 12.5 | 31.2 | 31.2 | 58 | 55 |
池上昌和 | 12.5 | 37.5 | 43.8 | 67 | 85 |
池添兼雄 | 12.5 | 25.0 | 31.2 | 106 | 97 |
池江泰寿 | 14.3 | 21.4 | 28.6 | 132 | 77 |
調教師別のデータで見ると、明らかに好成績を納めているのが、長谷川浩大調教師の馬たちです。
勝率42.9%はかなりなものかと思います。
もし長谷川浩大調教師の馬がいたのなら、どれだけ人気がなくても買っておくことをお薦めします。
厩舎別
勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 | |
---|---|---|---|---|---|
美浦 | 7.5 | 15.8 | 25.0 | 75 | 87 |
栗東 | 9.5 | 17.5 | 24.9 | 89 | 76 |
このデータを見る限りですと、あまり差はないようです。
厩舎別のデータは気にせず、馬券を購入しても大丈夫そうですね。
札幌競馬場芝1500mの傾向・データまとめ
ここまで、札幌競馬場芝1500mというコースを、表を使って説明してきました。
わかりやすく、まとめてみます。
- 馬選びに困ったら、人気順で!
- 枠で選ぶなら、3枠、6枠!
- 基本的に有利なのは逃げ馬、先行馬だが、馬場が荒れてきたら追込馬も狙い目!
- 洋芝はスタミナが必要。よって、ルーラーシップ産駒、ノヴェリスト産駒の馬に注目!
- 鞍上安定はCルメール騎手。次点で横山和生、武史兄弟も期待十分!
- 勝率42.9%、長谷川浩大調教師の馬がいれば、三連複、3連単の紐で!
札幌競馬場芝1500mには、このようにたくさんの情報があふれています。
開催日によってゲーム性が違ってくるコースではありますが、これらの情報を駆使すれば、どの馬が先頭を走ってくるのか見えてくるのではないでしょうか。
札幌競馬場芝1500m|の攻略方法
ここからは、札幌競馬場芝1500mの攻略方法をお伝えします。
データから見るここが買い
札幌競馬場芝1500mのこれまでのデータを元に、馬券を買うならコレ! という案を出してみたので、参考にしてみてください。
この馬が買い
とにかく、最初の直線が短いことを考えると、逃げ馬、先行馬が一推しです。
ただ、洋芝で時計がかかることを考えると、最後には追込馬が力を発揮することもありますので要注意です。
さらには、開催日数にも注目です。開催日数が経っているほど、内側の芝は荒れに荒れていきますので、よりスタミナのある馬が活躍しています。
脚質に加えて、ルーラーシップ産駒、ノヴェリスト産駒も好成績を残しているため、狙うといいでしょう。
この騎手が買い
やはり、安定の好成績を残している、C・ルメール騎手は外せません。安心感が違います。
しかしながら、昨今台頭を表している横山兄弟の存在も捨てきれず、兄弟そろってなかなかの好成績を残しています。
ただ、もう1人見過ごせない騎手が団野大成騎手。
筆者のイメージだと、「嘘でしょう?」と驚くような人気薄の馬で入賞してくるジョッキーだからこその成績が残っているように思います。
穴狙いでしたら、団野騎手を狙ってみるのもいいかもしれません。
この調教師が買い
圧倒的に長谷川浩大調教師の馬がオススメです。
他にも、須貝尚介調教師など、ベテランの調教師の馬がよく走っているコースと考えて良いでしょう。
データから見るここが割引
札幌競馬場芝1500mコースは、どうしても人気馬がやってくるイメージの強いコースです。
データ上では、7番人気以降の馬がやってくる確率はかなり低くなっていますので、できれば6番人気までの馬を検討するほうがいいですね。
データの裏を狙う
ここで注目したいのは、洋芝。
レースが重なるにつれ、この洋芝は内コースから傷み始めます。耐久性が野芝に比べると格段に低いので余計に傷むのです。
そのため、レースが終盤になってくると、内コースはスタミナがある馬が有利になる可能性があります。
また、走りやすい荒れていない箇所を活かし、スピード勝負で差してくる馬がひょっこりやってくることあるので要注意です。
データの裏を狙うならば、その日がレース開催からどれぐらい経っているのかを頭に入れておくことをオススメします。
開催時期や馬場状態によって狙える穴馬・危険な人気馬
札幌競馬場芝1500mは、開催時期や馬場状態によって狙える穴馬・危険な人気馬が変わります。
- 開催から時間が経った終盤の開催は外から差してくる馬も狙おう!
- 人気が7番人気以降の馬は危険!
開催も終盤に差し掛かると、内側の洋芝が荒れに荒れています。そこを走ってくる馬は、なかなかいません。
もちろん、先述したパワーやスタミナを持った馬なら、内側をワープするかのように走ってくる可能性も否めません。
やはりかなりゲーム性が高いと言えます。
ただ、迷った時は素直に外から差してくるだろう馬にも注目してください。
札幌競馬場芝1500mまとめ
JRAの数多いレースの中でも、1500mという特殊な距離を走るレースが札幌競馬場芝1500mです。
ここまで解説してきた内容をまとめると以下のようになります。
- 馬場が荒れていない時は、人気馬順に狙っても大丈夫
- 馬場が荒れてきたら、スタミナのある馬を狙おう
- 脚質は逃げ馬を推奨・枠順を見ると、3枠の単勝回収率が高い。
- 血統はルーラーシップ産駒とノヴェリスト産駒に注目!
- 騎手は安定のルメール騎手に注目。団野騎手での穴狙いも面白い!
- 調教師は圧倒的単勝回収率、長谷川浩大調教師を狙おう
ポイントはレースの開催日!芝の荒れ具合でねらい目が変わることを念頭に予想が必要です。ぜひこの記事をご自身の予想の参考にしていただければ幸いです。
それでは、よき競馬ライフを!
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