- 東京競馬場ダート2100mがどんなコースか分かる!
- 8つの傾向データを紹介
- 東京競馬場ダート2100mで買うべき馬・消すべき馬が分かる!
今回紹介するのは、東京競馬場ダート2100mの特徴と傾向です。
東京競馬場ダート2100mは以前、チャンピオンズカップの前身であるジャパンカップダートが創設された時の舞台となっていましたが、重賞競走は現在行われていません。それでも、リステッドやオープン競走などで、レベルの高い争いは繰り広げられています。競走馬にとっても相当にハードと思われるダート2100m。コースの特徴や傾向をしっかりつかんで馬券検討に役立ててください。
東京競馬場ダート2100mの概要・特徴
東京競馬場ダート2100mのコース概要や特徴は以下の通りです。
コース概要
東京競馬場ダート2100mは、正面スタンド前からの発走となります。最初のコーナーとなる1コーナーまでの距離は240m。向正面まではほぼ平坦ですが、3コーナーの手前は緩やかな上り坂となっています。4コーナーを回ると、最後の直線は501m。これは国内にある競馬場のダートコースでは最長の距離となります。
また、直線に入るとすぐに高低差2.4mの上り坂が待機。芝コースの最後の直線にも上り坂はありますが、高低差は2mなので、ダートの方がきつい仕様となっています。ゴールを目前とする馬たちにとっては、最後の最後でエネルギーを削られる難所であるのは間違いありません。
レコードタイム
東京競馬場ダート2100mのレコードタイムを見てみましょう。
東京競馬場ダート1600m | タイム | 性齢 | 馬名 | 記録年月日 |
---|---|---|---|---|
3歳以上レコード | 2;06.7 | 牡5 | ヴァーミリアン | 2007年11月24日 |
東京競馬場2100mのレコードホルダーはヴァーミリアン。2007年に行われたGIジャパンカップダートでマークしたものです。同馬はこの他にもJBCクラシックを3回優勝し、川崎記念は2回優勝。東京大賞典、フェブラリーS、帝王賞を合わせると、GI制覇は9回を数えます。引退後は種牡馬となり、ダート短距離路線で息長く活躍を続けるリュウノユキナを輩出しました。
なお東京競馬場ダート2100mで2歳戦は行われていません。
平均タイムとラップ
次に示すのは東京競馬場ダート2100mの過去5年間の平均タイムです。
格 | R数 | タイム | 前3F | 後3F | 後/前 |
---|---|---|---|---|---|
3歳未勝利 | 62 | 2;14.0 | 38.0 | 38.0 | 100 |
3歳1勝 | 5 | 2;11.5 | 36.6 | 37.8 | 103 |
1勝 | 43 | 2;12.3 | 37.6 | 37.5 | 100 |
2勝 | 40 | 2;11.3 | 37.6 | 37.0 | 98 |
3勝 | 25 | 2;10.5 | 37.2 | 37.3 | 100 |
OP | 14 | 2;09.3 | 36.8 | 36.9 | 100 |
3歳1勝クラスのみ前半の入りが速くなっていますが、その他はほぼ同じタイムか、後半の方が速くなっています。序盤はできるだけ足をため、後半へ向けてのスタミナ温存を意識しながら、騎手たちは操縦しているものと思われます。
東京競馬場ダート2100mで行われる重賞レース一覧
冒頭でも記述しましたが、東京競馬場ダート2100mで重賞は行われていません。それでも、以前はジャパンカップダートの舞台となっていて、現在もリステッド競走のブラジルカップとブリリアントSが行われるなど、レベルの高い争いが繰り広げられているコースです。
東京競馬場ダート2100mの傾向データ
ここからは東京競馬場ダート2100m過去5年間のデータを紹介します。8項目にわたって分析していきますので、馬券の参考にしてください。
人気別
人気 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 29.1 | 50.8 | 63.0 | 73 | 85 |
2 | 18.0 | 32.3 | 44.4 | 75 | 76 |
3 | 11.6 | 28.0 | 39.7 | 69 | 82 |
4 | 10.6 | 22.2 | 31.2 | 80 | 73 |
5 | 9.0 | 16.9 | 29.1 | 101 | 88 |
6 | 7.9 | 14.8 | 27.0 | 112 | 97 |
7 | 3.7 | 10.1 | 19.6 | 63 | 87 |
8 | 2.7 | 10.1 | 16.5 | 77 | 89 |
9 | 1.1 | 2.7 | 7.1 | 34 | 47 |
10~ | 1.2 | 2.3 | 4.2 | 118 | 71 |
1番人気の勝率は2割9分。複勝率は6割あるので信頼度はまずまずと言えます。2番人気以下は数値がややバラけている印象ですが、9番人気以降になると連対、複勝率が一気に下がります。ダートの中距離戦でタフさが求められるコースだけに、フロックでは馬券にからめないということでしょう。
枠順別
枠 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 4.8 | 11.3 | 18.2 | 50 | 52 |
2 | 7.2 | 12.2 | 17.4 | 108 | 63 |
3 | 8.4 | 16.5 | 22.1 | 68 | 82 |
4 | 4.4 | 12.7 | 21.9 | 32 | 83 |
5 | 10.5 | 17.4 | 21.9 | 166 | 90 |
6 | 6.6 | 13.8 | 25.1 | 42 | 93 |
7 | 6.0 | 12.2 | 17.3 | 36 | 52 |
8 | 7.5 | 15.0 | 22.5 | 220 | 95 |
3、5枠の勝率が高めではありますが、要因を計りかねます。内、外の偏りも確認できないので、東京競馬場ダート2100メートルの枠順については気にする必要はなさそうな気がします。
脚質別
脚質 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
逃げ | 12.4 | 20.3 | 29.2 | 95 | 115 |
先行 | 14.9 | 27.5 | 37.9 | 220 | 145 |
差し | 4.5 | 11.5 | 19.1 | 63 | 65 |
追込 | 2.2 | 4.2 | 6.7 | 24 | 25 |
捲り | 13.8 | 27.6 | 48.3 | 105 | 172 |
先行馬の勝率が最も良く14%で単勝回収率も200%を超えています。逃げ馬も悪くない数値ですが、タフなコース設定では逃げ馬の動きを目標として、番手で運ぶの方がレースはしやすいのかもしれません。追い込み馬は3連系でも手を出しづらい数値。捲りの成功率も高いので、早めに動けるタイプの馬はマークした方がいいでしょう。
種牡馬別
種牡馬 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
シニスターミニスター | 15.2 | 30.3 | 30.3 | 403 | 180 |
クロフネ | 14.0 | 21.1 | 26.3 | 106 | 78 |
キングカメハメハ | 13.1 | 20.0 | 31.5 | 374 | 154 |
フリオーソ | 11.6 | 11.6 | 11.6 | 117 | 33 |
キズナ | 9.8 | 17.6 | 27.5 | 177 | 86 |
ディープインパクト | 9.0 | 21.8 | 30.8 | 97 | 104 |
ゴールドアリュール | 9.0 | 16.7 | 29.5 | 68 | 122 |
オルフェーヴル | 8.0 | 21.31 | 28.0 | 58 | 82 |
アイルハヴアナザー | 7.0 | 11.3 | 15.5 | 230 | 96 |
ルーラーシップ | 5.4 | 6.5 | 17.4 | 27 | 41 |
シニスターミニスターはダートで多くの活躍馬を送り出し、2023年には南関東3冠馬ミックファイアを輩出したことで、さらに名を高めました。東京競馬場ダート1600mとも相性は抜群のようです。
上位に名を連ねるクロフネ、キングカメハメハはすでにこの世を去っており、現役産駒も少なくなっていきますが、母の父で見かけたらマークした方がいいかもしれません。
父系統別
系統 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
ニアークティック系 | 8.2 | 14.6 | 19.9 | 136 | 82 |
ナスルーラ系 | 7.9 | 15.8 | 22.1 | 101 | 97 |
ネイティヴダンサー系 | 7.5 | 13.2 | 20.6 | 119 | 75 |
ロイヤルチャージャー系 | 6.2 | 13.9 | 21.3 | 61 | 74 |
ニアークティック系がややリード。種牡馬別ランキングに入っている中ではクロフネが該当します。またダートに多くの活躍馬を送り出しているヘニーヒューズも同系。当コースは過去5年の出走馬が少なくランク外となっていますが、出走機会が増えれば結果を出してきそうです。
騎手別
騎手名 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
C.ルメール | 24.1 | 42.2 | 54.2 | 75 | 101 |
武豊 | 22.7 | 31.8 | 45.5 | 154 | 102 |
D.レーン | 19.4 | 38.7 | 48.4 | 101 | 97 |
M.デムーロ | 14.0 | 28.0 | 38.0 | 53 | 75 |
戸崎圭太 | 11.1 | 24.2 | 34.3 | 61 | 66 |
田中勝春 | 11.1 | 14.8 | 18.5 | 52 | 50 |
菅原明良 | 10.6 | 19.1 | 25.5 | 93 | 114 |
田辺裕信 | 10.5 | 18.9 | 28.4 | 92 | 67 |
大野拓弥 | 7.6 | 20.0 | 30.5 | 54 | 123 |
石橋脩 | 7.5 | 17.9 | 31.3 | 152 | 106 |
名手・ルメール騎手とレジェンド・武豊騎手の勝率が2割超え。ダート2100mという条件は馬の力量配分も難しいでしょうし、実績のあるジョッキーを信頼した方がいいと思われます。
調教師別
調教師名 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
池添学 | 36.4 | 45.5 | 45.5 | 130 | 72 |
中川公成 | 19.4 | 22.2 | 30.6 | 293 | 133 |
高柳瑞樹 | 17.1 | 31.4 | 37.1 | 94 | 84 |
堀宣行 | 16.7 | 33.3 | 42.9 | 65 | 94 |
高木登 | 14.6 | 22.9 | 25.0 | 162 | 84 |
加藤征弘 | 14.3 | 21.4 | 32.1 | 57 | 82 |
戸田博文 | 13.3 | 13.3 | 20.0 | 60 | 46 |
萱野浩二 | 12.5 | 21.9 | 31.3 | 71 | 107 |
田村康仁 | 8.9 | 17.9 | 25.0 | 42 | 78 |
中館英二 | 8.5 | 17.0 | 27.7 | 385 | 191 |
池添学調教師は栗東を拠点とするトレーナーですが、東京競馬場ダート2100mで手腕を発揮しています。当コースに遠征してきたら迷わず買いでいいレベルでしょう。関東勢では中川公成調教師の勝率、単勝回収率が優秀です。
所属トレセン別
厩舎名 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
栗東 | 8.9 | 16.7 | 24.6 | 66 | 65 |
美浦 | 6.5 | 13.2 | 20.0 | 99 | 80 |
栗東が勝率、連対率、複勝率ともに上回っていますが、回収率は美浦の方が上。遠征してくる分、栗東組にはファンも勝負気配を感じやすく、人気になりやすいのかもしれません。関東馬狙いは外れとなる機会が増えてしまうものの、数字上では追い続けるとお得。資金に余裕があるなら関東馬を買い続けた方がいいでしょう。
東京競馬場ダート2100mの傾向・データまとめ
ここまでデータを使って東京競馬場ダート2100mの傾向を紹介してきました。特に重要だと感じたポイントは以下の通りです。
- 1番人気の勝率は約3割、複勝率も6割で信頼できる数字
- 9番人気以下は数値が激低に。無理な穴狙いは禁物
- 3、5枠の勝率高めも、内外などの有利不利は数字に表れず
- 先行馬の回収率が200%超え
- 追い込み馬はほとんど馬券に絡まない
- 種牡馬別ではシニスターミニスターに注目
- ルメール、武豊騎手の勝率が2割超え
- 池添学調教師の勝率抜群
- 関西馬が優勢も、回収率重視なら関東馬
東京競馬場ダート2100mの攻略方法
ここからは東京競馬場ダート2100mの傾向とデータを深堀りし、買うべき馬、割り引きが必要な馬のタイプを紹介していきます。
データから見るここが買い
東京競馬場ダート2100mでシニスターミニスター産駒を見つけたら、必ずマークした方がいいでしょう。。勝率も15%とまずまずですが、単勝回収率の400%超えは大きな魅力。連対、複勝率も3割を超えており、2連、3連系の馬券も買いやすい存在です。
2023年総合サイアーランキング上位5頭(ダート、中央・地方)
順位 | 種牡馬 | 収得賞金 | 勝利数 | 重賞勝ち |
---|---|---|---|---|
1 | シニスターミニスター | 23億6288万円 | 318 | 20 |
2 | ヘニーフューズ | 23億28万円 | 306 | 6 |
3 | ドレフォン | 16億715万円 | 255 | 3 |
4 | ロードカナロア | 15億8211万円 | 319 | 4 |
5 | ホッコータルマエ | 15億52万円 | 316 | 8 |
ダートで多くの活躍馬を送り出している同馬は、2023年にも南関東3冠馬ミックファイアを輩出。産駒の総獲得賞金は地方競馬だけで10億円を突破して、生産界では大きな話題となりました。この年は地方のリーディングサイアーはもちろん、中央と合わせたダートのリーディングサイアーでも1位となっています。特に東京競馬場ダート1600mとの相性の良さは今後も注目していきましょう。
データから見るここが割引
上位人気に信頼を置きやすい東京競馬場ダート2100m。無理に穴を狙うのは避けた方が良さそうです。勝率、連対率、複勝率が激低となる9番人気以下を馬券検討から外すのが目安となります。タフな仕様となっているコースだけに、展開うんぬんよりも、実力通りに決まりやすい傾向にあるのは容易に想像できます。
10番人気以下の単勝回収率は100%を超えており、追い続けるプラスになる計算ですが、勝率は1%。つまり100回馬券を買うと99回は損をします。よほど資金や気持ちに余裕がない限り、途中で心は折れてしまうのではないでしょうか。勝率は5番人気、連対、3着食い込みは8番人気まで現実的。無理な穴馬を探さなくても、連系は組み合わせ次第で高配当も十分可能です。
データの裏を狙う
騎手別のデータを見ると、最も勝率が良いのはルメール騎手ですが、追い続ける価値があるのは武豊騎手。勝率はルメール騎手と同じく2割を超えており、単勝回収率は154%。複勝率も100%を超えています。
武豊騎手はレジェンドと呼ばれるほどの人気ジョッキー。騎乗馬は人気になりやすく、配当的に妙味のある機会は非常に少ない騎手の一人です。東京競馬場2100mで武豊騎手が勝った時の単勝配当は680円。ぬかりのない手綱さばきで2、3番人気の馬を1着ゴールさせている場面は容易に想像できます。武豊騎手は関西拠点の騎手なので、登場頻度が多いわけではないですが、東京競馬場ダート2100mはレジェンドを追いかけてプラスになる貴重な条件であることを覚えておいてください。
開催時期や馬場状態によって狙える穴馬・危険な人気馬
先行馬有利の東京競馬場2100mですが、レベルが上がる3勝クラス、オープンやリステッドに限った傾向を調べてみると、逃げ馬が先行馬を抜いて優位に立っています。
東京競馬場ダート2100m3勝クラス、リステッド、オープン競走の脚質別成績(過去5年間)
脚質 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
逃げ | 14.3 | 21.4 | 31.0 | 184 | 95 |
先行 | 9.4 | 20.1 | 30.2 | 62 | 111 |
差し | 4.4 | 11.7 | 19.4 | 55 | 63 |
追込 | 5.7 | 8.6 | 11.5 | 69 | 43 |
捲り | 16.7 | 33.3 | 33.3 | 171 | 103 |
レベルの高い争いになると、逃げ馬の良績が目立つようになり、その分、先行馬は数値を落としています。レベルの高い争いになると、逃げ馬はライバルたちの目標とされ、マークもきつくなる分、不利なイメージもありますが、タフなコース仕様で、各馬も道中は無理をしない分、逃げ馬がマイペースで運びやすい面はあるかもしれません。
また、追い込み勢の数値が上がっているのも注目が必要。単勝の買いづらさは変わりませんが、2、3連系なら押さえるに値するところまで上昇しています。
東京競馬場ダート2100mまとめ
東京競馬場ダート1600mの攻略ポイントのまとめは以下の通りです。
- 1番人気の勝率は約3割、複勝率も6割で信頼できる数字
- 9番人気以下は数値が激低に。無理な穴狙いは禁物
- 3、5枠の勝率高めも、内外などの有利不利は数字に表れず
- 先行馬の回収率が200%超え
- 3勝クラス以上のレースは逃げ馬の方が数値優秀
- 追い込み馬は苦戦。ただし3勝クラス以上なら押さえてもいい
- 種牡馬別ではシニスターミニスターに注目
- ルメール、武豊騎手の勝率が2割超え。特に武豊騎手は回収率が魅力
- 池添学調教師の勝率抜群
- 関西馬が優勢も、回収率重視なら関東馬
この記事が馬券検討の材料になればうれしいです。
それでは、よき競馬ライフを!
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