- 東京競馬場芝2400mがどんなコースか分かる!
- 8つの傾向データを紹介
- 東京競馬場芝2400mで買うべき馬・消すべき馬が分かる!
今回紹介するのは、東京競馬場芝2400mの特徴と傾向です。
東京競馬場芝2400mは競馬の最高峰と言われる日本ダービーや、牝馬クラシックのオークス、さらに、外国馬も参戦して頂点を競うジャパンカップが行われる舞台。競馬ファンの胸熱を最も誘うコースと言っても過言ではないでしょう。条件戦を含めた過去5年間のデータをまとめたので、コースの特徴や傾向をしっかりと把握して、名門コースの東京競馬場芝2400m攻略につなげてください。
東京競馬場芝2400mの概要・特徴
東京競馬場芝2400mのコース概要や特徴は以下の通りです。
コース概要
東京競馬場芝2400mは、正面スタンド前のゴール板より手前にゲートを設置。まずはスタートから1コーナーまで、約350mの直線を走ります。1コーナーから向正面にかけては高低差1.9mの下り坂。バックストレッチは約450mと長く、3コーナー手前には高低差1.5mの上り坂もあります。
4コーナーにかけては下り坂で、最後の直線は525m。これは新潟外回りの659mに次ぐ長さです。そして、その直線にも高低差2.1mの上り坂が待機。馬には相当なハードワークが求められ、サラブレッドの世代ナンバーワンを決める日本ダービーなど、ファンならずとも注目するレースの王者を決めるにふさわしい仕様と言えるでしょう。
レコードタイム
東京競馬場芝2400mのレコードタイムを見てみましょう。
東京競馬場芝2400m | タイム | 性齢 | 馬名 | 記録年月日 |
---|---|---|---|---|
3歳以上レコード | 2;20.6 | 牝3 | アーモンドアイ | 2018年11月25日 |
レコードホルダーは国内外でGIを9勝した名牝アーモンドアイ。3歳時に牝馬3冠を成し遂げると、初の古馬相手に選択したGIジャパンカップでも、日本レコードを1秒5も更新する衝撃の勝ちタイムで、見る者の度肝を抜きました。
2018、20年と2回、JRAの年度代表馬にも輝きました。20年の11月にはジャパンカップを引退レースとして、2回目の同レース制覇で有終の美を飾っています。オークスでの勝利を含めると、東京競馬場芝2400mは3戦3勝で現役を終えることとなりました。
なお、東京競馬場芝2400mで2歳戦は組まれていません。
平均タイムとラップ
次に示すのは東京競馬場芝2400mの過去5年間の平均タイムです。
格 | R数 | タイム | 前3F | 後3F | 後/前 |
---|---|---|---|---|---|
3歳未勝利 | 32 | 2;27.8 | 37.2 | 35.3 | 95 |
3歳1勝 | 10 | 2;26.4 | 36.9 | 34.7 | 94 |
3歳OP・重賞 | 15 | 2;23.7 | 35.5 | 34.9 | 98 |
1勝 | 30 | 2;27.5 | 37.8 | 35.0 | 93 |
2勝 | 35 | 2;25.8 | 37.2 | 34.9 | 94 |
3勝 | 18 | 2;25.5 | 37.0 | 35.0 | 95 |
OP・重賞 | 9 | 2;24.3 | 36.5 | 35.2 | 96 |
おおむね前半は緩やかに流れる傾向。コースはタフな仕様だけに、余裕を残しながらの後半勝負をジョッキーたちも意識しているものと思われます。
ただ、ダービーとオークスを含んだ3歳OP・重賞は前半の入りも速くなっています。終始厳しいペースとなっても乗り越える力のある馬だけが、クラシックレースの頂点に立てるということなのでしょう。
東京競馬場芝2400mで行われる重賞レース一覧
冒頭でも記述していますが、東京競馬場芝2400mは日本ダービー、オークスの3歳クラシックや、賞金5億円をかけて古馬チャンピオンを争うジャパンカップが行われます。紹介し切れないほど多くの名勝負が生まれたコース。競馬ファン以外でも、その全景を目にしたことがある人は多いのではないでしょうか。
レース名(グレード) | 1着賞金 | 開催時期 |
ジャパンカップ(GI) | 5億円 | 11月下旬 |
日本ダービー(GI) | 3億円 | 5月最終日曜日 |
オークス(GI) | 1億5000万円 | 5月下旬 |
青葉賞(GⅡ) | 5400万円 | 4月下旬~5月上旬 |
その他にも東京競馬場芝2400mでは3歳GⅡの青葉賞が行われています。2着までの馬に日本ダービーの優先出走権が与えられるトライアルレース。ただ、過去にこのレースからダービー馬が誕生していないのは、覚えておいた方がいいでしょう。
東京競馬場芝2400mの傾向データ
ここからは東京競馬場芝2400m過去5年間のデータを紹介します。8項目にわたって分析していきますので、馬券の参考にしてください。
人気別
人気 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 40.3 | 57.0 | 67.8 | 85 | 81 |
2 | 17.4 | 42.3 | 55.0 | 58 | 81 |
3 | 15.4 | 29.5 | 45.0 | 82 | 850 |
4 | 14.1 | 26.8 | 40.3 | 109 | 87 |
5 | 3.4 | 13.4 | 26.2 | 36 | 68 |
6 | 5.4 | 10.6 | 20.9 | 85 | 71 |
7 | 0.7 | 7.5 | 15.1 | 26 | 74 |
8 | 2.1 | 3.6 | 12.1 | 92 | 94 |
9 | 0.0 | 4.8 | 10.3 | 0 | 68 |
10~ | 0.6 | 1.6 | 3.1 | 53 | 41 |
1番人気の勝率は4割を超えています。複勝率も7割近くと、抜群の信頼度。5番人気からは勝率が大きく落ちているので、フロックで首位争いできるようなコースではないということでしょう。ただ、複勝率を見ると9番人気までは食い込みが現実的。3連系の馬券は手広く押さえた方がいいかもしれません。
枠順別
枠 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 9.3 | 19.1 | 26.2 | 87 | 62 |
2 | 9.8 | 14.9 | 25.8 | 70 | 62 |
3 | 7.8 | 15.1 | 23.9 | 49 | 63 |
4 | 7.1 | 15.7 | 23.8 | 28 | 99 |
5 | 8.9 | 16.5 | 22.3 | 77 | 54 |
6 | 8.3 | 17.4 | 24.0 | 63 | 52 |
7 | 6.2 | 13.8 | 22.5 | 23 | 63 |
8 | 9.0 | 18.4 | 28.1 | 96 | 87 |
勝率的には1、2枠と8枠が強め。連対、複勝率を合わせると1、8枠の数字が浮かび上がります。東京競馬場芝2400mのコース設定は、枠順が有利になるような点も見当たりませんが、最内、大外だと騎手も腹をくくりやすく、思い切りのいい騎乗をしているのが功を奏している可能性はありそう。迷った時は1、8枠が強めであることを思い出してください。
脚質別
脚質 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
逃げ | 9.9 | 21.1 | 30.9 | 101 | 117 |
先行 | 10.6 | 24.3 | 34.7 | 69 | 95 |
差し | 8.8 | 15.5 | 24.5 | 73 | 63 |
追込 | 5.0 | 8.3 | 12.5 | 30 | 35 |
捲り | 3.3 | 13.3 | 30.0 | 24 | 52 |
逃げ、先行、差し馬の数字が拮抗しています。回収率なら逃げ馬がおすすめ。ただ近年、東京競馬場芝2400mを舞台としたGIで、逃げ馬が活躍した例はあまり思い浮かばないと思います。GⅢ青葉賞や条件戦を含めた全体的な数字は上記のようになっていますが、GIに限ると数字に偏りが見られました。後の項目で深堀りしているので参照してください。
種牡馬別
種牡馬 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
モーリス | 23.1 | 23.1 | 30.8 | 76 | 47 |
ロードカナロア | 22.7 | 31.8 | 36.4 | 138 | 60 |
ドゥラメンテ | 18.5 | 29.6 | 37.0 | 64 | 65 |
ディープブリランテ | 15.0 | 25.0 | 35.0 | 90 | 111 |
ルーラーシップ | 13.1 | 25.2 | 29.9 | 63 | 58 |
ディープインパクト | 12.9 | 23.5 | 33.1 | 113 | 78 |
ハーツクライ | 11.3 | 17.2 | 23.2 | 99 | 47 |
オルフェーヴル | 11.1 | 20.6 | 33.3 | 33 | 93 |
エイシンフラッシュ | 10.7 | 10.7 | 25.0 | 45 | 51 |
キングカメハメハ | 10.5 | 17.5 | 21.1 | 29 | 124 |
勝率が目立つのはモーリスとロードカナロア。モーリスはファーストクロップが2020年にデビューした新鋭種牡馬で、当コースを舞台とした重賞勝ちはまだありません。それでも条件戦で産駒が適性を見せており、今後も大きなレースで輝く姿が見られそう。ロードカナロアは言わずと知れた名牝アーモンドアイの父。種牡馬別で最上位クラスに位置するのも納得できます。
父系統別
系統 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
ネイティヴダンサー系 | 9.7 | 18.8 | 24.2 | 42 | 64 |
ロイヤルチャージャー系 | 7.9 | 15.8 | 25.4 | 65 | 73 |
ニアークティック系 | 7.7 | 16.5 | 22.0 | 48 | 45 |
ナスルーラ系 | 7.5 | 12.5 | 21.3 | 58 | 64 |
ネイティヴダンサー系が頭一つリードしています。種牡馬別ランキングに入っている中では、ロードカナロア、ドゥラメンテ、ルーラーシップ、エイシンフラッシュ、キングカメハメハがネイティヴダンサー系なので、頭に入れて置いてください。
騎手別
騎手名 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
C.ルメール | 36.3 | 60.4 | 69.2 | 99 | 96 |
D.レーン | 23.1 | 33.3 | 48.7 | 62 | 91 |
M.デムーロ | 17.2 | 25.9 | 43.1 | 103 | 90 |
川田将雅 | 14.3 | 37.1 | 48.6 | 30 | 71 |
横山典弘 | 14.3 | 20.0 | 22.9 | 115 | 62 |
横山武史 | 9.8 | 14.6 | 22.0 | 28 | 34 |
田辺裕信 | 9.3 | 26.7 | 33.7 | 79 | 78 |
三浦皇成 | 9.1 | 18.2 | 34.8 | 33 | 62 |
石橋脩 | 7.7 | 18.5 | 30.8 | 41 | 134 |
戸崎圭太 | 7.6 | 26.6 | 34.2 | 31 | 68 |
ルメール騎手を買っておけば間違いない、と言えるくらいの結果になっています。ほぼ7割は馬券圏に入っているという数字は驚異的。短期免許で来日する機会が多いレーン騎手も勝率2割と高水準。ルメール騎手と同じく日本を拠点としているデムーロ騎手の数値も優秀です。
調教師別
調教師名 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
角田晃一 | 66.7 | 66.7 | 66.7 | 230 | 85 |
国枝栄 | 23.1 | 40.0 | 52.3 | 72 | 173 |
堀宣行 | 19.5 | 26.0 | 37.7 | 71 | 55 |
高橋文雅 | 18.2 | 27.3 | 40.9 | 129 | 82 |
藤原英昭 | 14.3 | 39.3 | 42.9 | 67 | 73 |
木村哲也 | 14.0 | 32.6 | 46.5 | 37 | 72 |
矢作芳人 | 12.9 | 25.8 | 29.0 | 38 | 74 |
奥村武 | 12.1 | 18.2 | 27.3 | 81 | 55 |
戸田博文 | 10.9 | 21.7 | 30.4 | 59 | 108 |
尾関知人 | 10.3 | 17.9 | 23.1 | 63 | 47 |
栗東所属の角田晃一調教師が勝率ナンバーワン。重賞勝ちこそないものの、管理馬が6回出走して4回の1着ゴールと優秀です。騎手時代は2001年にジャングルポケットで日本ダービーを制しているので、東京芝2400mが向く馬もしっかり見極められるのでしょうか。管理馬が遠征してきたら、マークは必須と言えそうです。
所属トレセン別
厩舎名 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
美浦 | 8.5 | 16.1 | 24.6 | 64 | 68 |
栗東 | 7.8 | 17.5 | 25.2 | 55 | 72 |
東西成績は拮抗しています。勝率ではやや美浦が優勢。連対、複勝率は栗東の数字の方が上となっています。ほぼ差はないので、迷ったら関東馬を軸に関西馬流し、という考え方でいいのではないでしょうか。
東京競馬場芝2400mの傾向・データまとめ
ここまでデータを使って東京競馬場芝2400mの傾向を紹介してきました。特に重要だと感じたポイントは以下の通りです。
- 1番人気がの信頼度が抜群
- 5番人気以下の勝率は激低
- 1、8枠が強め
- 3着食い込みは9番人気まで現実的。3連系馬券は手広くがおすすめ
- 逃げ、先行、差し馬の勝率に差なしも、回収率なら逃げ馬
- 種牡馬別ではモーリス、ロードカナロアに良績
- 父系統別ではネイティヴダンサー系が頭ひとつリード
- ルメール騎手の成績が超優秀
- 角田晃一調教師の管理馬は買い
東京競馬場芝2400mの攻略方法
ここからは東京競馬場芝2400mの傾向とデータを深堀りし、買うべき馬、割り引きが必要な馬のタイプを紹介していきます。
データから見るここが買い
東京競馬場芝2400mの騎手別データを見ると、外国人騎手の強さが目立ちます。ルメール騎手が突出しているものの、ルメール騎手と同じく日本を拠点としているデムーロ騎手や、短期免許でたびたび来日しているレーン騎手の数値もかなり優秀です。
3騎手ともに日本ダービー優勝を経験済み。要因まではわかりませんが、東京競馬場芝2400mは注目度の高いレースが数多く行われます。技術だけではなく、メンタルも強靭なイメージのある外国人騎手に向く舞台なのかもしれません。
データから見るここが割引
東京競馬場芝2400mは1番人気が圧倒的な強さを見せているコース。特に5番人気以下の勝率は激低となります。穴をねらうとしても、軸は3、4番人気で組み立てた方が良さそうです。
連対も数値的にはおおむね6番人気以内で決着しています。ただ、複勝率は9番人気くらいまでは悪くありません。馬券の買い方としては単勝買いや軸馬は1~4番人気から。馬連、馬単などの相手は6番人気までで、3連系なら9番人気くらいまでマークを広げてもいいと思います。
データの裏を狙う
種牡馬別ではモーリス、ロードカナロアの良績を紹介しましたが、まだまだマークが必要なのがディープインパクト。単勝回収率は100%を超えており、産駒の底力は相変わらずです。
残念ながら2019年に死亡。2022年デビューがララストクロップで、もう日本ダービーでもオークスでも、産駒は走る姿は見られません。それでもJRAには多数の産駒が残っています。また、種牡馬別データを見るとディープインパクトの直系種牡馬ディープブリランテも東京芝2400mですでに良績を残しています。
数年先にディープインパクト産駒が完全にいなくなったとしても、多くの直系種牡馬がいますし、母の父としても長く名前は残っていくことでしょう。稀代の名馬の血を引く馬たちは、今後も当コースで輝きを放っていくものと思われます。
開催時期や馬場状態によって狙える穴馬・危険な人気馬
東京競馬場芝2400mの脚質別データでは、逃げ馬の単勝回収率でプラスの数字を残していました。データを取ったのは2018~22年の過去5年間ですが、日本ダービーやオークスなどのGIレースで逃げ馬が勝った例が思い浮かびません。GIレースに限った脚質別データを見てみました。
東京競馬場芝2400mGI戦の脚質別成績(過去5年間)
脚質 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
逃げ | 0.0 | 13.3 | 13.3 | 0 | 36 |
先行 | 9.1 | 21.8 | 30.9 | 201 | 187 |
差し | 6.8 | 11.0 | 19.5 | 37 | 62 |
追込 | 3.0 | 4.5 | 4.5 | 8 | 6 |
捲り | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0 | 0 |
過去5年間で逃げ馬は1回も勝っていません。やはり、逃げ馬は目標とされがちですし、高額賞金のかかった大きなレースで逃走を図るのは難しいのでしょう。
ただ、全体的に逃げ馬の数値が高いということは、GI以外の条件では強さを見せているということ。逃げ馬の扱いはGIなら割り引き、それ以外なら積極的に買いという認識でいいでしょう。
東京競馬場芝2400mまとめ
東京競馬場芝2400mの攻略ポイントのまとめは以下の通りです。
- 1番人気がの信頼度が抜群
- 5番人気以下の勝率は激低
- 3着食い込みは9番人気まで現実的。3連系馬券は手広くがおすすめ
- 1、8枠が強め
- 逃げ馬はGI戦で勝利なし
- 逆にGI以外なら逃げ馬は積極的に買い
- 種牡馬別ではモーリス、ロードカナロアに良績
- 父系統別ではネイティヴダンサー系が頭ひとつリード
- ルメール騎手の成績が超優秀。外国人騎手の数値は良好
- 角田晃一調教師の管理馬遠征は買い
この記事が馬券検討の材料になればうれしいです。
それでは、よき競馬ライフを!
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