福島テレビオープンや福島2歳Sなどが行われる、福島競馬場芝1200mコース。
この記事では福島競馬場の概要・特徴と、過去のレース結果から見る「人気別」や「血統別」、「騎手別」などの成績データ、それらを踏まえた上での攻略法をまとめました。競馬場の特徴やこれまでの傾向を理解する者は馬券を制する!
ぜひ馬券を予想する際の参考にしてみてください!
福島競馬場芝1200mの概要・特徴
まずはじめにコースの概要や特徴を、平均タイムやラップタイムと併せて解説していきます。
福島芝1200m|コース概要
向こう正面の左ポケットがスタート地点のこのコース。
スタート地点から最初のコーナーまで、緩い上り坂が約412m続きます。最初のコーナーまで直線が長く続くことから、馬群が縦長の展開になりやすく、枠順の有利不利はそれほどありません。
緩い上り坂を登り切ったところで3コーナーに差し掛かり、残り400m付近から下り坂を降りながら4コーナーを周り最後の直線へ向かいます。
3〜4コーナーにかけてはスパイラルカーブが採用されており、スピーディーかつスリリングなレースが楽しめるようなコースになっています。
コーナーの入口から出口にかけて半径が短くなるコーナーのこと
進入時は緩やかなカーブですが、出口に向かうにつれて徐々にカーブがキツくなる、といえばイメージがつきやすいでしょうか。スピードを維持したままコーナーに入ることができますが、出口のコーナーがキツいため、馬群がバラけ外に膨らみやすくなることが特徴です。
最後の直線は292mあり、残り約150m地点から再び始まる上り坂をトップスピードで駆け上がりゴールです。
直線の292mという長さは、ローカル競馬場の中では標準的な長さであり、決して長い訳ではありませんが、開催が進み馬場が傷んでくると前述したスパイラルカーブの影響もあり、外差しが決まりやすくなるケースが増えてきます。
コース全体の高低差は約1.9m。ちなみに高低差のある競馬場で有名な中山競馬場は高低差約5.3mなので、それに比べるとまだ優しいですね。
福島芝1200m|レコードタイム
レコードタイムについては下記の表の通りです。
福島芝1200m | タイム | 性齢 | 馬名 | 記録年月日 |
---|---|---|---|---|
2歳レコード | 1:08.5 | 牡2 | ペイシャオブロー | 2014年11月16日 |
3歳以上レコード | 1:07.0 | 牝5 | シルキーラグーン | 2005年 6月19日 |
ちなみに2歳レコードを持っているペイシャオブローは福島2歳Sを、3歳以上レコードを持っているシルキーラグーンはバーデンバーデンCを、同じく先行策でレースを進め、最後の直線で抜け出しレコード勝ちをおさめています。
福島芝1200m|平均タイムとラップタイム
レコードタイムを紹介したところで、次は平均タイムとラップタイムをみてみましょう。
クラス別に、表でまとめてみました。
クラス 距離 | 200m | 400m | 600m | 800m | 1000m | 1200m | タイム |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2歳新馬 | 12.49 | 11.15 | 11.50 | 11.92 | 11.67 | 12.03 | 70.76 |
2歳未勝利 | 12.29 | 10.87 | 11.28 | 11.80 | 11.66 | 12.21 | 70.11 |
2歳OP | 12.06 | 10.64 | 11.10 | 11.88 | 11.96 | 12.22 | 69.86 |
3歳未勝利 | 12.25 | 10.79 | 11.25 | 11.79 | 11.67 | 12.23 | 69.98 |
3歳1勝 | 12.18 | 10.53 | 11.18 | 11.85 | 11.70 | 12.33 | 69.77 |
古馬1勝 | 12.17 | 10.73 | 11.17 | 11.66 | 11.52 | 12.04 | 69.29 |
古馬2勝 | 12.09 | 10.63 | 11.01 | 11.56 | 11.50 | 12.06 | 68.85 |
古馬3勝 | 12.02 | 10.53 | 10.86 | 11.39 | 11.46 | 12.12 | 68.38 |
古馬OP | 12.15 | 10.73 | 10.90 | 11.25 | 11.50 | 12.00 | 68.53 |
スタートから最初のコーナーまで、直線が長く続くことからレース前半から、ペースが速くなりがちな福島芝1200m。
それを象徴するかのように、2歳戦でも前半2ハロン目のラップタイムが10秒台を計測しています。
福島競馬場芝1200mの傾向データ
ここからは各種項目別に、直近3年間の傾向をまとめます。
予想をする際の参考になるかと思いますので、ぜひじっくり読んでみてください。
福島芝1200m|人気別
人気 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 22.4 | 42.7 | 56.9 | 63 | 82 |
2 | 20.4 | 36.9 | 46.3 | 93 | 82 |
3 | 14.5 | 28.2 | 41.2 | 90 | 84 |
4 | 5.5 | 18.0 | 29.4 | 44 | 71 |
5 | 9.8 | 16.9 | 26.3 | 104 | 81 |
6 | 5.5 | 13.3 | 22.0 | 75 | 78 |
7 | 6.7 | 13.3 | 22.7 | 117 | 97 |
8 | 5.5 | 6.3 | 13.3 | 128 | 74 |
9 | 1.6 | 5.5 | 10.2 | 46 | 67 |
10~ | 1.4 | 3.1 | 5.2 | 84 | 73 |
この表にまとめたように、1番人気の馬がなかなか勝ちきれないのがこのコースの特徴です。
福島芝1200m|枠順別
枠 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 6.1 | 12.8 | 19.3 | 59 | 50 |
2 | 7.7 | 13.2 | 21.0 | 106 | 65 |
3 | 6.5 | 12.7 | 16.1 | 102 | 72 |
4 | 5.4 | 12.4 | 20.5 | 34 | 67 |
5 | 6.8 | 12.1 | 18.0 | 87 | 70 |
6 | 6.9 | 16.9 | 23.7 | 47 | 104 |
7 | 7.0 | 14.3 | 23.0 | 70 | 85 |
8 | 7.7 | 14.1 | 20.7 | 78 | 65 |
先ほどのコース概要でも解説したとおり、スタートから最初のコーナーまでの直線が長いため、各馬自分の有利なポジションを取りやすいコースであるため、枠順による有利不利はあまりありません。
福島芝1200m|脚質別
脚質 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
逃げ | 20.4 | 32.0 | 48.1 | 238 | 158 |
先行 | 11.8 | 23.4 | 33.3 | 103 | 95 |
差し | 5.8 | 13.2 | 20.7 | 69 | 89 |
追込 | 1.2 | 2.8 | 4.4 | 18 | 21 |
序盤で前に出て自分の有利なポジションを確保しやすいことと、直線が短いこと。
これら2つのことから、やはり逃げ・先行馬が強いという結果になりました。
福島芝1200m|血統別
順位 | 種牡 | 着回数 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ロードカナロア | 16-10-14-99/139 | 11.5 | 18.7 | 28.8 | 80 | 82 |
2 | ディープインパクト | 8-6-5-27/46 | 17.4 | 30.4 | 41.3 | 70 | 115 |
3 | キンシャサノキセキ | 6-11-6-75/98 | 6.1 | 17.3 | 23.5 | 187 | 111 |
4 | ダイワメジャー | 6-7-8-79/100 | 6.0 | 13.0 | 21.0 | 57 | 59 |
5 | スクリーンヒーロー | 6-1-3-38/48 | 12.5 | 14.6 | 20.8 | 299 | 168 |
6 | ローエングリン | 5-1-0-22/28 | 17.9 | 21.4 | 21.4 | 101 | 43 |
7 | アドマイヤムーン | 4-6-2-51/63 | 6.3 | 15.9 | 19.0 | 87 | 54 |
8 | ディープブリランテ | 4-4-2-42/52 | 7.7 | 15.4 | 19.2 | 50 | 61 |
9 | マツリダゴッホ | 4-3-10-71/88 | 4.5 | 8.0 | 19.3 | 47 | 81 |
10 | ビッグアーサー | 4-3-2-17/26 | 15.4 | 26.9 | 34.6 | 50 | 122 |
勝利数毎にランキングにしてまとめてみました。
圧倒的勝利数を記録しているのは、ロードカナロア産駒という結果になりました。
現役時代はスプリンターズSや高松宮記念を制しているだけあり、その能力は子どもたちにもしっかりと受け継がれているようです。
福島芝1200m|騎手別
順位 | 騎手名 | 着回数 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 西村 淳也 | 12-7-8-41-68 | 17.6 | 27.9 | 39.7 | 148 | 126 |
2 | 戸崎 圭太 | 9-9-9-30/57 | 15.8 | 31.6 | 47.4 | 54 | 83 |
3 | 菅原 明良 | 9-9-7-73/98 | 9.2 | 18.4 | 25.5 | 120 | 64 |
4 | 木幡 巧也 | 7-7-2-47/63 | 11.1 | 22.2 | 25.4 | 117 | 100 |
5 | 三浦 皇成 | 6-5-5-32/48 | 12.5 | 22.9 | 33.3 | 47 | 69 |
6 | 柴田 大知 | 6-5-3-44/58 | 10.3 | 19.0 | 24.1 | 126 | 74 |
7 | 丸山 元気 | 6-4-3-46/59 | 10.2 | 16.9 | 22.0 | 48 | 40 |
8 | 斎藤 新 | 6-3-4-42/55 | 10.9 | 16.4 | 23.6 | 84 | 71 |
9 | 藤田 菜七子 | 6-3-2-70/81 | 7.4 | 11.1 | 13.6 | 46 | 28 |
10 | 勝浦 正樹 | 6-1-3-40/50 | 12.0 | 14.0 | 20.0 | 143 | 76 |
騎手についても勝利数順にランキングにまとめました。1位は西村騎手なのですが、2位の戸崎騎手の連対率・複勝率が飛び抜けていますね
福島芝1200m|調教師別
順位 | 調教師名 | 着回数 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 牧浦 充徳 | 6-4-3-25/38 | 15.8 | 26.3 | 34.2 | 153 | 111 |
2 | 青木 孝文 | 6-2-3-32/43 | 14.0 | 18.6 | 25.6 | 174 | 99 |
3 | 手塚 貴久 | 5-1-5-19/30 | 16.7 | 20.0 | 36.7 | 76 | 165 |
4 | 奥平 雅士 | 4-2-5-20/31 | 12.9 | 19.4 | 35.5 | 115 | 92 |
5 | 安田 隆行 | 4-2-1-8/15 | 26.7 | 40.0 | 46.7 | 112 | 89 |
6 | 金城 貴史 | 4-1-2-12/19 | 21.1 | 26.3 | 36.8 | 131 | 76 |
7 | 西園 正都 | 4-1-1-19/25 | 16.0 | 20.0 | 24.0 | 47 | 56 |
8 | 鹿戸 雄一 | 4-0-2-12/18 | 22.2 | 22.2 | 33.3 | 82 | 67 |
9 | 宗像 義忠 | 3-4-4-30/41 | 7.3 | 17.1 | 26.8 | 38 | 59 |
10 | 南田 美知雄 | 3-3-3-33/42 | 7.1 | 14.3 | 21.4 | 186 | 109 |
続いては調教師別の勝利数ランキングです。ここで注目すべきはもちろん1位の牧浦調教師なのですが、それ以上に注目なのは5位の安田調教師ではないでしょうか。
福島競馬場芝1200mの傾向・データまとめ
さて、ここまで各項目別に表を使って解説してきました。
改めて、項目別に一言ずつ簡単にまとめます。
- 1番人気の馬は飛ぶ可能性があるので要注意!
- 枠順は特に有利不利の偏りがない!
- 脚質は逃げ・先行が有利!
- 血統はロードカナロア産駒が圧倒的!
- 騎手は西村騎手、戸崎騎手が安定の成績!
- 調教師は牧浦調教師が単勝・複勝回収率が100%超え!
【2022年版】福島競馬場芝1200mの攻略方法
最後に、馬券を予想する際に直接参考になるような材料を用意いたしました。
福島芝1200m|データから見るココが買い
この馬が買い
ロードカナロアを父に持つ逃げ・先行馬
やはり現役時代、スプリンターズSの連覇を含む国内スプリントGⅠ3勝のロードカナロアの血は色濃く産駒にも受け継がれているようで、際立って成績が良いです。
併せて、特性上、逃げ・先行馬が有利なコースであるため、ロードカナロア産駒の逃げ・先行馬が出走した際はぜひ狙ってみてください。
この騎手が買い
西村騎手と戸崎騎手が安定した成績を残しております。勝利数では西村騎手が上回っておりますが、連対率・複勝率では戸崎騎手が西村騎手を上回っているため、馬券を予想する際は戸崎騎手騎乗の馬を軸馬に据えるのがオススメです。
この調教師が買い
勝利数1位、単勝・複勝回収率ともに100%超えの牧浦調教師が買いです。
しかしあえてもう1人挙げるとすると、やはり安田調教師です。
まだ出走回数が少ないため、勝利数はまだ物足りなく見えるかもしれませんが、勝率・連対率・複勝率を見ると安田調教師がズバ抜けた成績をおさめています。
今後出走回数が増えてくるにつれてどう変わってくるかが気になりますね。
福島芝1200m|データから見るココが割引
一言でいうと、1番人気馬は要注意です。
特に最近では単勝オッズ2倍台で1番人気の馬券回収率が60%を下回るなど、人気していることが、馬券的にはマイナス材料になる要素でもあります。
1番人気馬を狙っている際は、他のデータに照らし合わせたり、当日の馬の調子をよく観察して、本当に馬券に入れるのか熟考してみてください。
福島芝1200m|データの裏を狙う
データには反映されていないものの、期待値が高い馬について解説いたします。
その馬は、開催後半に出走する差し馬です。
理由は1つ。
馬場が荒れていない外側を走れるからです。
福島競馬場は夏の梅雨時に開催するため、馬場が荒れやすい傾向にあり、開催後半ともなると内ラチ沿いはデコボコになっていることも珍しくありません。
そして、コースの概要部分で触れたスパイラルカーブですが、先ほど解説した特徴の他に、「コーナー出口で外に膨らみやすく、最後の直線で馬群が横に広がりやすい」という特徴もあります。
このことから、馬場の荒れていない進路を選ぶことでき、スパイラルカーブを外に膨らみながら加速し、最後の直線で馬群がバラけるため前が壁になりにくい状況を作ることができる差し馬は狙える馬になるかもしれません。
開催時期や馬場状態によって狙える穴馬・危険な人気馬
ズバリ、
- 狙える穴馬は内ラチが荒れた開催後半の差し馬!
- 危険な人気馬は1番人気馬!
馬券を予想される際は、ぜひ気にかけてみてください。
福島競馬場芝1200mまとめ
ここまで福島芝1200メートルについて、コースの概要や平均タイム、人気別や枠順別などの項目別データ、データからみる攻略法を解説してきました。
- 1番人気は要注意!
- 枠順の有利不利の偏りは無し!
- 逃げ・先行が有利!
- ロードカナロア産駒が安定!
- 騎手は菅原明良騎手、戸崎圭太騎手がイチオシ!
- 調教師は牧浦充徳調教師!今後の安田隆行調教師に注目!
- 開催後半は差し馬が有利になる場合も!
この記事が、馬券を予想する際の参考や、より競馬を楽しめる材料になれればとても嬉しいです。
良き競馬ライフを!
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