重賞レースである福島牝馬ステークスやラジオ日経賞をはじめ、平場レースでも頻繁に使用される、福島芝1800mコース。
この記事では福島競馬場芝1800mコースの概要・特徴と過去のレース結果から見る「人気別」や「血統別」、「騎手別」などの成績データ、それらを踏まえた上での攻略法をまとめました。
競馬場の特徴やこれまでの傾向を理解するものは馬券を制する!ぜひ馬券を予想する際の参考にしてみてください!
福島競馬場芝1800mの概要・特徴
まずはじめにコースの概要や特徴を、レコードタイムや平均タイムと併せて解説していきます。
福島芝1800m|コース概要
正面スタンド前より若干右側からスタートするこのコース。
スタートから緩い坂を登り、第1コーナーを目指します。平坦な第1コーナーから第2コーナーを抜け向こう正面に入ります。
向こう正面は緩やかな上り坂になっており第3コーナーに向けて駆け上がっていき、スパイラルカーブ※を採用された第3・第4コーナーへ。
コーナーの入り口から出口にかけて半径が短くなるコースのこと。
残り400m地点から下り坂が始まり、最後の直線に向けて降りていきます。
最後の直線は292mで、残り約150m地点から再び上り坂が始まり、トップスピードで駆け上がりゴールです。
福島芝1800m|レコードタイム
福島芝1800m | タイム | 性齢 | 馬名 | 記録年月日 |
---|---|---|---|---|
2歳レコード | 1:46:2 | 牡2 | マイネルサーパス | 2018.11.4 |
3歳以上レコード | 1:45:3 | 牡4 | アンブラスモア | 1998.6.21 |
2歳レコードを持っているマイネルサーパスは「きんもくせい特別」を道中8〜10番手で進め最後の直線で差し切り勝ち。
3歳レコードを持っているアンブラスモアは「吾妻小富士オープン」をスタート直後から1番手でレースを進め、そのまま逃げ切り勝ちしております。
福島芝1800m|平均タイムとラップタイム
レコードタイムを紹介したところで、次は平均タイムとラップタイムを紹介します。
クラス/距離 | 200 | 400 | 600 | 800 | 1000 | 1200 | 1400 | 1600 | 1800 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2歳新馬 | 12.93 | 11.82 | 12.75 | 13.37 | 12.61 | 12.13 | 12.01 | 11.86 | 11.95 |
2歳未勝利 | 12.57 | 11.09 | 12.17 | 12.93 | 12.57 | 12.13 | 12.15 | 11.94 | 12.33 |
2歳OP | 12.87 | 11.43 | 12.63 | 12.90 | 12.53 | 11.93 | 11.73 | 11.33 | 11.77 |
3歳未勝利 | 12.57 | 11.13 | 12.09 | 12.57 | 12.41 | 12.21 | 12.10 | 11.82 | 12.08 |
3歳1勝 | 12.40 | 10.65 | 11.70 | 12.15 | 12.20 | 12.00 | 11.90 | 11.60 | 11.75 |
古馬1勝 | 12.56 | 11.17 | 11.96 | 12.52 | 12.24 | 11.89 | 11.92 | 11.81 | 12.13 |
古馬2勝 | 12.62 | 11.44 | 12.06 | 12.54 | 12.24 | 11.89 | 11.92 | 11.81 | 12.13 |
古馬3勝 | 12.65 | 11.55 | 12.70 | 12.40 | 12.05 | 11.45 | 11.60 | 11.35 | 12.00 |
古馬OP | 12.58 | 11.43 | 11.67 | 12.27 | 11.98 | 11.75 | 11.85 | 11.77 | 12.00 |
400m地点でグッとペースが早まっておりますが、これは最初のコーナーから向こう正面に差し掛かるポイント。
レースを有利に運ぶために各馬のポジション争いが激しくなることから他の地点と比べると早いタイムが計測されています。
福島競馬場芝1800mの傾向データ
ここからは各項目別に、直近の傾向データをまとめます。
予想をする際の参考になるかと思いますので、ぜひじっくり読んでみてください。
福島芝1800m|人気別
人気 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 36.0 | 48.9 | 61.2 | 93 | 84 |
2 | 15.1 | 31.7 | 48.9 | 67 | 86 |
3 | 15.1 | 30.2 | 42.4 | 90 | 82 |
4 | 7.2 | 22.3 | 33.8 | 58 | 73 |
5 | 10.1 | 17.3 | 25.9 | 117 | 76 |
6 | 6.5 | 13.7 | 18.7 | 99 | 70 |
7 | 2.9 | 11.5 | 20.9 | 56 | 101 |
8 | 2.9 | 7.4 | 11.8 | 67 | 68 |
9 | 0.7 | 6.0 | 13.4 | 27 | 103 |
10〜 | 0.7 | 2.2 | 4.4 | 44 | 74 |
データに表れているとおり、1番人気馬の勝率が高く、以前解説した福島芝1200mの特徴・傾向まとめではなかなか1番人気馬が勝ちきれないという傾向がありましたが、1800mでは安心して軸馬として馬券に組み込めます。
ただ、決してずば抜けて勝率が高い訳ではないので1着固定で買うよりも、複勝率の高さから三連複の軸馬にするのが良策かもしれません。
2〜5番人気馬を見ると、連対率・複勝率が安定しており、比較的配当が堅い(荒れにくい)レースになっていることがわかります。
馬券を予想する際は、まずは上位人気馬から検討してみてはいかがでしょうか?
福島芝1800m|枠順別
枠 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 6.3 | 12.0 | 19.6 | 42.8 | 54.7 |
2 | 6.7 | 9.7 | 17.0 | 41.8 | 61.6 |
3 | 8.7 | 15.6 | 20.2 | 55.9 | 71.6 |
4 | 7.5 | 13.9 | 21.4 | 63.7 | 75.8 |
5 | 5.2 | 16.5 | 22.2 | 49.4 | 56.1 |
6 | 7.1 | 18.8 | 24.9 | 73.5 | 105.5 |
7 | 8.9 | 13.9 | 24.8 | 86.6 | 91.5 |
8 | 5.9 | 11.8 | 17.7 | 21.7 | 80.6 |
勝率だけ見るとあまり大きな差は無いと感じるかもしれませんが、複勝率を見ると外枠が有利というデータになりました。
複勝率だけでなく、単勝・複勝回収率も見てみると、ほかの枠に比べ6・7枠の回収率がずば抜けて高いため、気になる馬を見つけた場合はぜひ馬券に組み込んでみてください。
福島芝1800m|脚質別
脚質 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回収 |
---|---|---|---|---|---|
逃げ | 12.4 | 24.0 | 35.7 | 191.3 | 143.3 |
先行 | 14.0 | 29.1 | 39.9 | 91.6 | 137.7 |
差し | 5.9 | 11.9 | 19.8 | 33.0 | 70.5 |
追込 | 1.7 | 2.7 | 4.6 | 14.6 | 17.1 |
データを見てわかるように、逃げ・先行馬が安定した成績を収めています。
福島芝1800m|血統別
順位 | 種牡馬 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ゴールドシップ | 20.0 | 24.0 | 34.0 | 207.0 | 74.6 |
2 | ディープインパクト | 15.0 | 21.7 | 31.7 | 83.2 | 73.7 |
3 | ルーラーシップ | 12.3 | 12.3 | 20.0 | 47.8 | 43.2 |
4 | オルフェーヴル | 12.5 | 25.0 | 31.3 | 64.0 | 87.3 |
5 | ドゥラメンテ | 16.7 | 30.0 | 33.3 | 79.7 | 171.3 |
6 | キングカメハメハ | 15.0 | 30.0 | 35.0 | 78.0 | 114.5 |
7 | ブラックタイド | 8.8 | 17.6 | 17.6 | 237.9 | 60.6 |
8 | ヴィクトワールピサ | 6.5 | 8.7 | 23.9 | 42.0 | 64.6 |
9 | モーリス | 13.6 | 18.2 | 27.3 | 34.5 | 169.5 |
10 | ダノンバラード | 23.1 | 23.1 | 46.2 | 127.7 | 86.2 |
ゴールドシップ産駒が過去3年で1番多く勝ち星をあげている結果となりました。
もう1つ世代を遡って、上位5頭の父をみるとゴールドシップとオルフェーヴルは「ステイゴールド産駒」、ルーラーシップとドゥラメンテは「キングカメハメハ産駒」です。
キングカメハメハに至っては、自身も6位にランクインしており、コースの相性の良さが見てとれます。
また、2位にランクインしているディープインパクトと7位にランクインしているブラックタイドは父サンデーサイレンス、母ウインドインハーヘアという全く同じ血統です。
たった1つ世代を遡ると、この福島芝1800mコースにおける得意な血統が見えてきますね!
福島芝1800m|騎手別
順位 | 騎手名 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 戸崎 圭太 | 19.6 | 26.1 | 37.0 | 70.0 | 69.8 |
2 | 吉田 隼人 | 25.0 | 39.3 | 46.4 | 129.6 | 86.4 |
3 | 川又 賢治 | 43.8 | 43.8 | 56.3 | 521.9 | 170.6 |
4 | 柴田 大知 | 12.5 | 27.1 | 43.8 | 64.0 | 282.1 |
5 | 三浦 皇成 | 11.6 | 32.6 | 48.8 | 41.2 | 107.4 |
6 | 西村 淳也 | 15.6 | 34.4 | 40.6 | 63.1 | 167.8 |
7 | 菅原 明良 | 8.8 | 15.8 | 19.3 | 78.1 | 89.1 |
8 | 丸山 元気 | 9.5 | 16.7 | 26.2 | 57.9 | 76.2 |
9 | 津村 明秀 | 7.1 | 21.4 | 23.8 | 85.2 | 80.7 |
10 | M.デムーロ | 11.5 | 23.1 | 38.5 | 71.2 | 77.3 |
戸崎騎手が勝利数トップというデータになりました。
ですが、注目すべきは3位にランクインしている川又騎手です。出走回数は16回と少ないものの、勝率・連対率・複勝率ともに高く、好成績です。今後さらに出走回数を重ねていき、これらの数値がどのように変化するのか楽しみな騎手です。
続いて狙える騎手は、吉田騎手で、川又騎手と同様に、勝率・連対率・複勝率が高い数値となっております。
もう1人オススメの騎手を挙げるとすると、高い複勝率を持つ三浦騎手でしょうか。
福島芝1800m|調教師別
順位 | 調教師名 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 手塚 貴久 | 26.3 | 31.6 | 31.6 | 66.3 | 46.8 |
2 | 矢作 芳人 | 36.4 | 45.5 | 45.5 | 228.2 | 140.9 |
3 | 鹿戸 雄一 | 14.3 | 23.8 | 47.6 | 34.3 | 112.9 |
4 | 田中 剛 | 21.4 | 35.7 | 50.0 | 161.4 | 302.9 |
5 | 国枝 栄 | 12.0 | 20.0 | 28.0 | 68.4 | 54.8 |
6 | 高木 登 | 27.3 | 45.5 | 54.5 | 70.0 | 130.0 |
7 | 高野 友和 | 20.0 | 33.3 | 40.0 | 64.0 | 61.3 |
8 | 高柳 瑞樹 | 21.4 | 35.7 | 35.7 | 215.7 | 237.1 |
9 | 深山 雅史 | 30.0 | 30.0 | 30.0 | 211.0 | 72.0 |
10 | 久保田 貴士 | 16.7 | 16.7 | 16.7 | 87.2 | 27.2 |
調教師別で過去のデータを見てみると、勝利数における大きな差はありません。
手塚調教師、矢作調教師が1・2位となっておりますが、注目すべきは6位にランクインしている高木調教師です。
出走回数がまだ少なく勝利数も先述した2人よりも少ないため6位という順位にはなりましたが、勝率・連対率・複勝率ともにとても高い数字となっており、特に複勝率は54.5%と眼を見張るものがあります。
福島競馬場芝1800mの傾向・データまとめ
ここまで、各項目別に表を使って解説してきました。
改めて各項目別に一言ずつ簡単にまとめます。
- 人気どおりのレース結果になりやすく、1番人気馬はある程度信頼できる。ただし過剰に信頼しすぎるのはNG!
- 枠順は6・7枠に注目!
- 脚質は逃げ・先行が有利!
- 血統はゴールドシップ産駒とルーラーシップ産駒!もちろんディープインパクト産駒も強い!
- 騎手は戸崎騎手が勝利数1位だが、川又騎手、吉田騎手にも注目したい!
- 調教師は手塚調教師、矢作調教師が勝利数をあげているが他の調教師と大きな差は無い。今後の高木調教師に注目
【2022年版】福島競馬場芝1800mの攻略方法
福島芝1800m|データから見るココが買い
この馬が買い
ゴールドシップ・ディープインパクト・ルーラーシップ産駒の逃げ・先行馬が買い。
3頭とも現役時代は後ろからレースを運び、最後の直線で抜群の伸びを見せて差し切るタイプの馬でしたが、この福島芝1800mは逃げ・先行馬が有利です。
上記3頭を父に持つ逃げ・先行馬を見つけた場合は、ぜひ狙ってみてください。
この騎手が買い
先ほど紹介した表では戸崎騎手が勝利数ランキングでトップでしたが、勝率・連対率・複勝率をみると吉田騎手と川又騎手が高い数字を残しています。
特に川又騎手は他の騎手に比べ連対率・複勝率が高いため、馬券を予想する際は軸に据えるのがオススメです。
まだこの福島芝1800mでの騎乗回数は少ないですが、今後の川又騎手の成績に注目していきながら買っていきたいですね。
この調教師が買い
手塚調教師、矢作調教師が勝利数ランキングの2トップとなりましたが、全体的にみると調教師における有利不利はデータからは特に見受けられませんでした。
強いて挙げるとすれば、前述の2人に加え、複勝率54.5%の高木調教師も狙える調教師の1人なので、注目して馬券を予想してみましょう。
福島芝1800m|データから見るココが割引
ズバリ、2枠に入る馬は割引です。
他の枠よりも連対率・複勝率ともに低い数値となっているため、狙いたい馬が2枠に入った場合は注意しましょう。
福島芝1800m|データの裏を狙う
データを見ただけではわからないものの、狙っていける馬を紹介します。
それは、開催後半に出走する差し・追込馬です。
福島競馬場は梅雨時に開催するため、コースの内ラチ沿いが荒れやすく、内ラチ沿いを走ることが多い逃げ・先行馬にとっては開催後半の福島競馬場は苦しい競馬をすることになります。
逆に、後ろからレースを進める差し・追込馬は荒れていない馬場を選んで走ることができるため、有利に最後の直線を走ることができ、馬券を予想する際の好材料になるかもしれません。
開催時期や馬場状態によって狙える穴馬・危険な人気馬
ズバリ、
- 開催後半の差し・追込馬は狙える!
- 2枠に入った人気馬は危険!要注意!
馬券を予想する際はこれらのことにも注目してみてください。
福島競馬場芝1800mまとめ
ここまで福島芝1800mについて、コースの概要や平均タイム、人気別や枠順などの項目別データ、それのデータからみる攻略法を解説してきました。
この記事が馬券を予想する際の参考や、より競馬を楽しめる材料になれればとてもうれしいです。
それでは、よき競馬ライフを!
- ある程度人気どおりのレース結果になりやすく堅い配当が多い。
- 枠順は6・7枠がオススメ。2枠に入った馬の成績は振るっておらず要注意。
- 逃げ・先行が有利。
- ゴールドシップ・ディープインパクト・ルーラーシップ産駒が好成績。
- 騎手は戸崎騎手が勝利数1位だが、吉田騎手・川又騎手が安定。
- 調教師は手塚・矢作調教師がトップ2だが、調教師全体でみると得意不得意は特に無し。今後の高木調教師に注目したい。
- 開催後半は差し・追込馬に注目。
コメント