今回紹介するコースは、福島芝1000mです。2000年代までは比較的多くのレースが組まれていたこのコース。
最近は使用頻度がめっきり少なくなってしまいましたが、今後また開催されるかもしれません。その時に備え、しっかりとこの記事でデータと傾向と攻略法を頭に入れて、ご自身の馬券の購入に役立ててください!
福島競馬場芝1000mの概要と特徴
まずはじめにコースの概要と特徴をレコードタイムや平均タイムと併せ解説していきます。
コース概要
向こう正面のやや左側、上り坂の手前がこのコースのスタート地点です。スタート直後から上り坂ということや1000mという短い距離ということもあり、ゲート出の上手さや加速力が必要となります。
登り坂を登り切り、スパイラルカーブが採用された第3〜4コーナーに進入していきます。
コーナーの入り口から出口にかけて半径が短くなるコーナーのこと。
第4コーナー途中、残り400mから付近から下り坂になり、最後の直線へと向かいます。最後の直線は292.0mで、残り約150m付近からは再び上り坂に差し掛かり、全速力で坂を駆け上がったところでゴールとなります。コース全体の高低差は1.9mと他の競馬場と比べると平坦です。
レコードタイム
福島芝1700m | タイム | 性齢 | 馬名 | 記録年月日 |
---|---|---|---|---|
2歳レコード | 0:57.1 | 牝2 | コスモユウコリン | 2008年6月21日 |
3歳以上レコード | 0:56.7 | 牝3 | ブライティアリーフ | 2000年7月15日 |
2歳レコードを持っているコスモユウコリンは新馬戦で1番人気に応えデビュー戦をレコード勝ちしています。
逃げ・先行が有利な福島芝1000mコースですが、コスモユウコリンは道中7番手でレースを進め、上がり3ハロンを最速で駆け抜けて勝利という、強い勝ち方でした。あえて馬名には触れないでおきます。3歳レコードを持っているブライティアリーフはでデビュー6戦目、未勝利戦でのレコード勝ちです。コスモユウコリンとは真逆に、スタートから1番手をキープし、逃げ切っての勝利でした。
平均タイムとラップタイム
レコードタイムを紹介した次は、平均タイムをラップタイムを見ていきましょう。
タイム | 前3F | 後ろ3F | 後/前 | |
---|---|---|---|---|
新馬 | – | – | – | – |
未勝利 | – | – | – | – |
1勝 | – | – | – | – |
2勝 | – | – | – | – |
3勝 | – | – | – | – |
OP・重賞 | – | – | – | – |
平均タイムとラップ数についてはサンプル数が少ないため表として記載することはできませんでした。
ですが、直近では2歳新馬戦で使用されることがほとんどであり、平均タイムは0:59.0ほどであることを補足します。
福島競馬場芝1000mで開催されている重賞レース一覧
当該コースで開催される重賞レースはありません。
福島競馬場芝1000mの傾向データ
ここからは各項目別に過去のデータをまとめました。
予想する際の材料にしてみてください。
人気順別
人気 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 33 | 33 | 33 | – | – |
2 | 33 | 33 | 33 | – | – |
3 | 33 | 67 | 67 | – | – |
4 | 0.0 | 33 | 33 | – | – |
5 | 0.0 | 0.0 | 33 | – | – |
6 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | – | – |
7 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | – | – |
8 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | – | – |
9 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | – | – |
10〜 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | – | – |
人気別についてもは人気どおりの結果になる場合が多く、配当としては固いものになりそうですが、サンプル数が少ないため参考程度に留めるのが良いでしょう。
また、同様の理由から単勝複勝の回収率については割愛します。
枠順別
枠番 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
2 | 0.0 | 66.7 | 66.7 | 0.0 | 140.0 |
3 | 25.0 | 25.0 | 25.0 | 90.0 | 40.0 |
4 | 0.0 | 0.0 | 16.7 | 0.0 | 28.3 |
5 | 16.7 | 16.7 | 33.3 | 105.0 | 86.7 |
6 | 0.0 | 16.7 | 16.7 | 0.0 | 56.7 |
7 | 16.7 | 16.7 | 16.7 | 66.7 | 28.3 |
8 | 0.0 | 0.0 | 16.7 | 0.0 | 51.7 |
枠順別を見ると、特に枠順による有利不利はデータとして現れませんでしたが、サンプルの数が少ないことが原因です。
あくまでも福島競馬場は内枠有利ということを念頭に置いて馬券を予想してください。
脚質別
脚質 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
逃げ | 33.3 | 33.3 | 33.3 | 120.0 | 53.3 |
先行 | 18.2 | 45.5 | 63.6 | 93.6 | 145.5 |
差し | 0.0 | 0.0 | 9.1 | 0.0 | 30.0 |
追込 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
脚質別で見るとやはり逃げ・先行馬が好成績を残しています。
データのサンプルが少ないコースではありますが、そもそもが逃げ・先行が有利な福島競馬場に加え、1000mという短い距離も相まってこのように顕著な結果がデータとして現れました。
血統別
種牡馬 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
サクラバクシンオー | 100.0 | 100.0 | 100.0 | 360.0 | 160.0 |
サムライハート | 100.0 | 100.0 | 100.0 | 630.0 | 190.0 |
ブラックタイド | 50.0 | 50.0 | 50.0 | 200.0 | 85.0 |
スウェプトオーヴァーボード | 0.0 | 33.3 | 66.7 | 0.0 | 173.3 |
アルデバラン2 | 0.0 | 100.0 | 100.0 | 0.0 | 210.0 |
トワイニング | 0.0 | 33.3 | 33.3 | 0.0 | 113.3 |
ダンディコマンド | 0.0 | 0.0 | 100.0 | 0.0 | 170.0 |
デュランダル | 0.0 | 0.0 | 50.0 | 0.0 | 165.0 |
ダンスインザダーク、キングヘイロー 他 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
血統別に見るとサクラバクシンオーがトップという結果になりました。
データを作る上でのサンプル数は少ないながらも、さすがサクラバクシンオー、と言ったところでしょうか。
続いてサムライハート、ブラックタイドと、現役時代は1800〜2000mを走ってきた馬の産駒がランクインしております。
サムライハートは体質の弱さから現役時代あまり活躍はできませんでしたが、生まれた当初よりその血統背景(父サンデーサイレンス母エアグルーヴ母父トニービン)から、同じ年に生まれたディープインパクトやシーザリオ、カネヒキリよりも評判が高い馬でした。
ブラックタイドはあのディープインパクトを全弟に持つ馬。サムライハートと同じくケガが原因で現役時代は22戦3勝と大きな活躍はできませんでしたが、もしかするとディープインパクトよりも先に歴史的名馬になっていてもおかしくありません。
父母ともに同一の馬のこと。同じ意味で全兄(ぜんけい)全姉(ぜんし)全妹(ぜんまい)がある。
なお、「ダンスインザダーク、キングヘイロー 他」と記載した部分については、他にもスクリーンヒーローやフサイチコンコルドなど20数頭がランクインしていますが、出走回数1回・復勝率0%という同じ成績であるため前述のように記載しています。
父系統別
父系統別の傾向とデータについては施工回数が少なくデータサンプルが少ないため割愛します。
騎手別
騎手名 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
蛯名 正義 | 100.0 | 100.0 | 100.0 | 380.0 | 165.0 |
江田 照男 | 50.0 | 50.0 | 50.0 | 315.0 | 95.0 |
石川 裕紀人 | 0.0 | 100.0 | 100.0 | 0.0 | 210.0 |
嘉藤 貴行 | 0.0 | 50.0 | 50.0 | 0.0 | 170.0 |
田辺 裕信 | 0.0 | 50.0 | 50.0 | 0.0 | 105.0 |
松岡 正海 | 0.0 | 0.0 | 100.0 | 0.0 | 170.0 |
戸崎 圭太 | 0.0 | 0.0 | 50.0 | 0.0 | 155.0 |
武士沢 友治 | 0.0 | 0.0 | 33.3 | 0.0 | 110.0 |
石橋 脩、大野 拓弥 他 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
騎手別を見ると蛯名騎手が唯一の勝率100%の成績を残しています。
2022年3月から調教師に転身した蛯名調教師ですが、今後この福島芝1000mのレースが行われる際は蛯名調教師管理馬が好走するかも、と考えると楽しく馬券を予想できそうです。
続いては江田騎手がランクインしました。言わずと知れたベテランジョッキーです。
なお血統別の項目と同様に、同ランクで「他」と記載している箇所については他に数名の騎手がランクインしていますが、同じ成績であるためこのような表記としています。
調教師別
調教師名 | 勝率 | 連対 | 複勝 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
金城 貴史 | 100.0 | 100.0 | 100.0 | 400.0 | 170.0 |
小島 太 | 100.0 | 100.0 | 100.0 | 360.0 | 160.0 |
本間 忍 | 100.0 | 100.0 | 100.0 | 630.0 | 190.0 |
伊藤 伸一 | 0.0 | 100.0 | 100.0 | 0.0 | 340.0 |
武井 亮 | 0.0 | 100.0 | 100.0 | 0.0 | 210.0 |
黒岩 陽一 | 0.0 | 50.0 | 50.0 | 0.0 | 105.0 |
保田 一隆 | 0.0 | 0.0 | 100.0 | 0.0 | 330.0 |
小野 次郎 | 0.0 | 0.0 | 50.0 | 0.0 | 85.0 |
田島 俊明 | 0.0 | 0.0 | 50.0 | 0.0 | 155.0 |
石栗 龍彦、岩戸 孝樹 他 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 | 0.0 |
調教師別に見ると、金城調教師、小島調教師、本間調教師が並んで1位にランクインしました。
やはり近年福島芝1000mコースは使用されておらずサンプル数が少ないため、脚質や血統に比べ得意不得意の差が分かりにくいです。
ちなみに、福島芝1200mのデータを見てみると、牧浦充徳調教師、青木孝文調教師が好成績を残しています。
厩舎別
厩舎別 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 | 単回 | 複回 |
---|---|---|---|---|---|
美浦 | – | – | – | – | – |
栗東 | – | – | – | – | – |
厩舎別傾向・データについても、サンプル数が少ないため割愛します。
福島競馬場芝1000mの傾向・データまとめ
ここまで、各項目別に表を使って解説してきました。
改めて各項目別に一言ずつまとめます。
- 人気どおりの結果になりやすいが、サンプル数が少ないため参考程度に留めておくべき!
- 内枠外枠の有利不利はデータからは見られないが、これもサンプル数が少ないことに起因するもの。あくまでも内枠が有利ということを頭に入れておこう!
- 脚質は1000mという短い距離も相まって、逃げ・先行馬が有利!
- 血統はさすがのサクラバクシンオーがトップの勝利数!
- 騎手は蛯名騎手(現調教師)、江田騎手が好成績。
- 調教師は金城調教師、小島調教師、本間調教師が好成績であるが、騎手から調教師へ転身した蛯名調教師も注目したい!
【2023年版】福島競馬場芝1000mの攻略法
データから見るココが買い
これまでのデータをもとに、福島芝1000mにおいて「買い」な馬や騎手、調教師を解説していきます。
この馬が買い
やはり短距離ということもありサクラバクシンオー産駒を狙いましょう、といきたいところですが、サクラバクシンオー産駒は2022年現在1頭しかいません。そしてその1頭、ナイトフォックスも現在は主に地方競馬を主戦場にしています。
そのため、このコースでは血統で買うよりも、脚質が逃げ・先行馬やスタートが上手な馬を狙っていくのが得策かもしれません。
この騎手が買い
データでは蛯名騎手と江田騎手がトップの成績でした。
蛯名騎手は2021年3月より調教師への転身しているため、ここの項目では江田騎手を推します。
この調教師が買い
データでは金城、小島、本間調教師が好成績でした。
ですが何度もいうようにサンプル数が少ないため、あくまで参考程度に留めておきましょう。
【補足】福島芝1200mデータを見てみよう
福島芝1000mは施工回数が少ないため、データや傾向から「買い」の馬、騎手、調教師をなかなか挙げられませんでした。
ここで、以前執筆していた福島1200mについての記事から抜粋して、「推し」の馬、騎手、調教師を紹介します。
まず「買い」の馬は、ロードカナロア産駒の逃げ・先行馬です。ロードカナロアといえば、高松宮記念やスプリンターズステークス、香港スプリントを勝利した言わずと知れた短距離のスペシャリスト。1200mで活躍している血統ではありますが、1000mの距離でも間違いなく活躍することでしょう。
続いて「買い」の騎手です。福島芝1200mでは西村淳也、戸崎圭太騎手をオススメとして挙げました。特に戸崎騎手については多くの騎乗数をこなしているにも関わらず高い連対率と複勝率を保持しております。
最後に「買い」の調教師です。福島芝1200mでは牧浦充徳、安田隆行調教師を挙げました。
牧浦調教師については勝利数だけでなく単勝・複勝回収率も100%を超えておりぜひ馬券に組み込むべき調教師でしょう。
- ロードカナロア産駒の逃げ・先行馬は買い
- 西村淳也、戸崎圭太騎手が安定した成績
- 牧浦充徳、安田隆行調教師が好成績
以上、福島芝1200mのデータと傾向について簡単に解説してきましたが、1000mと近いデータや傾向になるだろうという予測をもとに、ここで解説しました。
必ずしもこのデータが参考になるとは限りませんが、1つの馬券を楽しむための要素として捉えてくれると嬉しいです。
データから見るココが割引き
いくらサンプル数が少ないといえど、さすがにこの1000mという距離から、どうしても前に行く馬が強いのは間違いありません。
よって、後ろからレースを進める差し・追い込み馬は割引です。
また、脚質だけでなく、ゲートの上手さもこの距離においては重要な要素となります。
そのため、競馬新聞やインターネットで見られる馬柱を確認し、過去の出走の中で「遅」や「出遅」などの記載がある馬は割引です。
データの裏を狙う
今回、データの裏を狙う項目は「枠順」についてです。
データではサンプル数の少なさから、内枠外枠の有利不利について明かな傾向はありませんでした。
ただ、福島競馬場は内枠有利なのが、これまでのデータと傾向から見えています。
このことから、データだけを見て内枠外枠関係なく馬券の予想するのではなく、あくまで福島競馬場は内枠が有利ということを頭に入れた上で馬券を予想することをオススメします。
開催時期や馬場状態によって狙える穴馬・危険な人気馬
「データの裏を狙う」の章で福島競馬場は内枠が有利と解説しました。
ただこれは、開催前半や良馬場に限った話です。
開催の後半になるにつれ進む芝の劣化や、雨天による内ラチ沿いの馬場の荒れなどにより、外を回る馬が有利になるケースもあります。
馬場が荒れるということはそれほど馬にとってパワーもスタミナも必要になってくるということです。
さすがに1000mという極端に短い距離であるため、そこまでの消耗はないかもしれませんが、少なからず影響はあるはず。
このことを踏まえ、ぜひ当日の開催状況と馬場状態をしっかり確認した上で馬券を購入してください。
- 開催後半や雨天時、内ラチが荒れた馬場の人気馬は要注意!
- 開催後半や雨天時の内ラチが荒れた馬場の差し馬は買える穴馬になり得る可能性も!
福島競馬場芝1000mまとめ
ここまで福島競馬場芝1000mについて、コースの概要や平均タイム、人気別や枠順などの項目別データとそれらのデータから考察できる攻略法を解説してきました。
下記のとおりまとめましたので、ぜひ馬券を予想する際の参考にしてみてください。
- 人気どおりの決着で、固い配当になりやすい!
- 内枠外枠の有利不利は見受けられないが、福島競馬場は内枠が有利ということを念頭に!
- 脚質は逃げ・先行馬が有利!
- サクラバクシンオーに変わる短距離のスペシャリスト、ロードカナロア産駒に注目!
- ベテランジョッキー江田照男騎手が好成績!
- 金城、小島、本間調教師が好成績だが、騎手時代にこのコースで活躍した蛯名騎手にも注目したい!
- 開幕後半の内枠に入った馬は要注意!逆に外を回ってくる差し馬は狙える可能性も!
それでは、良き競馬ライフを!
コメント