京都競馬場芝1600ｍ（内）の特徴と傾向まとめ｜攻略法も一挙公開

今回紹介するのは、京都競馬場芝1600ｍの内回りの特徴と傾向です。同競馬場の芝1600ｍは内回りと外回りコースを使用。ここでは「芝1600ｍ（内）」と表記させていただきます。京都競馬場は2020年から改修工事が行われ、2023年4月にグランドオープンしました。なお、ＪＲＡにホームページによると、馬場は改修されていますが、コース形状に大規模な変更はないとのことなので、改修前のデータは引き続き参考にしてよさそうです。

データの中身は2016年から2020年の改修がスタートするまでと、グランドオープン後の2023年４、５月の実質５年分。京都競馬場芝1600ｍ（内）では重賞や上級戦が組まれておらず、主に新馬、未勝利戦、１勝クラスのレースが行われます。注目を浴びる戦いは少ないですが、下級条件の傾向もしっかり把握して、馬券のプラス収支につなげていきましょう。

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京都競馬場芝1600ｍ（内）の概要・特徴

京都競馬場芝1600ｍ（内）のコース概要や特徴は以下の通りです。

コース概要

京都競馬場芝1600ｍ（内）は、２コーナーのポケットからスタートします。最初のコーナーとなる３コーナーまでは約700メートルの直線を走破。向正面から３コーナーにかけては高低差約3.1ｍとなる上り坂があり、３コーナーの入り口からは下り坂。残り600ｍからはほぼ平坦となります。

京都競馬場の芝コースは幅員が広く、Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄと４つのコースを使用。最後の直線の長さはＡコース使用時が328.4ｍ。Ｂ～Ｄコースは323.4ｍとなっています。

レコードタイム

京都競馬場芝1600ｍ（内）のレコードタイムを見てみましょう。

京都競馬場芝1600ｍ（内）	タイム	性齢	馬名	記録年月日
2歳レコード	1;32.3	牡２	ミッキーアイル	2013年11月２日
3歳以上レコード	1;32.2	牡３	チュウワノキセキ	2020年５月９日

２歳レコードは、2013年11月にミッキーアイルがデビュー２戦目で未勝利を脱出した時の勝ち時計です。ここから同馬の快進撃が始まり、翌年のＧＩのＮＨＫマイルＣまで５連勝。古馬となっても2016年のＧＩマイルチャンピオンシップを制しました。引退後は種牡馬入り。ＧⅡセントウルＳなどを優勝し、容姿のかわいさでも人気のメイケイエールを輩出しています。

３歳以上のレコードホルダーはチュウワノキセキ。2020年５月の３勝１勝クラスでマークしたタイムです。同馬はその後、２勝クラスで惜敗が続き、2021年５月に１年ぶりの勝ち星を挙げ３勝クラスへ。その後もなかなか白星に恵まれませんが、何度も掲示板入りするなど、粘り強い走りを見せています。

平均タイムとラップ

次に示すのは京都競馬場芝1600ｍ（内）の過去５年間の平均タイムです。

格	Ｒ数	タイム	前３Ｆ	後３Ｆ	後/前
新馬	27	1;36.9	36.2	35.6	98
2歳未勝利	31	1:35.9	35.3	36.0	102
2歳1勝	4	1:36.2	35.9	35.9	100
3歳新馬	15	1:36.8	36.0	35.6	99
3歳未勝利	61	1;35.6	35.2	36.0	102
3歳1勝	27	1:35.1	35.5	35.2	99

クラスによって傾向が分かれています。新馬戦と３勝１勝クラスは前半をおさえて、後半の瞬発力勝負になるケースが多いよう。未勝利戦では序盤から飛ばす傾向で、２歳１勝クラスでは前半と後半のラップが同じくらいになっています。

京都競馬場芝1600ｍ（内）で行われる重賞レース一覧

冒頭でも記述しましたが、京都競馬場芝1400ｍ（内）は主に新馬、未勝利戦、１勝クラスが行われるコース。重賞競走は行われていません。

京都競馬場芝1600ｍ（内）の傾向データ

ここからは京都競馬場芝1600ｍ（内）過去５年間のデータを紹介します。８項目にわたって分析していきますので、馬券の参考にしてください。

人気別

人気	勝率	連対	複勝	単回	複回
1	31.5	50.9	62.4	73	79
2	21.8	47.3	56.4	85	82
3	12.1	23.6	36.4	72	70
4	13.9	23.6	42.4	117	99
5	9.1	19.4	28.5	118	83
6	4.2	10.3	23.6	64	80
7	1.2	7.3	14.0	25	65
8	3.7	6.7	12.3	106	67
9	1.9	3.8	7.6	69	67
10~	0.1	1.4	3.4	5	42

１番人気が勝率３割超え。４番人気までの勝率を合わせるとほぼ８割あり、上位人気の信頼度は高いと言えます。８番人気の回収率が100％を超えているのも目立ちますが、勝率は６番人気からガクンと落ちていますし、無理な穴狙いは避けた方がいいでしょう。

枠順別

枠	勝率	連対	複勝	単回	複回
1	4.9	12.2	19.9	28	56
2	6.5	15.3	20.7	57	61
3	9.7	15.6	23.8	73	62
4	6.1	13.7	22.4	43	84
5	7.6	14.1	21.3	38	73
6	7.6	14.2	18.2	61	53
7	8.3	13.6	21.2	66	63
8	5.7	14.2	22.2	55	61

３枠の勝率がナンバーワン。１枠と８枠の勝率が弱くなっています。１枠については連対率、複勝率も低い数値となっており、データ的にはおすすめできません。

脚質別

脚質	勝率	連対	複勝	単回	複回
逃げ	12.1	24.6	35.2	97	131
先行	12.3	23.6	35.1	80	85
差し	6.4	13.0	19.9	54	65
追込	2.3	4.9	7.7	19	29
捲り	0.0	100.0	100.0	0	110

逃げ馬と先行タイプの成績が拮抗しています。回収率を見れば逃げ馬を追いかけた方がお得になります。差し馬の数字はまずまずですが、追い込み馬は苦戦。捲りはサンプルをとった約５年間で試みた馬が１頭（２着）のみ。距離的にも捲りを打つ馬が出るような展開には、ほぼならないとみていいでしょう。

種牡馬別

種牡馬	勝率	連対	複勝	単回	複回
キングカメハメハ	23.0	27.9	29.5	134	59
ディープインパクト	15.5	32.7	42.3	64	71
ダイワメジャー	11.5	16.7	26.0	68	74
タートルボウル	10.7	21.4	21.4	132	101
ワークフォース	10.3	27.6	27.6	191	157
クロフネ	9.8	12.2	24.4	37	49
キンシャサノキセキ	9.5	23.8	26.2	78	97
スクリーンヒーロー	9.1	24.2	33.3	127	117
ルーラーシップ	8.9	16.7	20.0	76	44
ロードカナロア	8.7	17.4	27.2	41	56

キングカメハメハ産駒の良績が目立ちます。現役時代の2004年にはＧＩのＮＨＫマイルＣを制覇。同馬の産駒は阪神競馬場芝1600メートルにも強いことで知られており、マイルでよりパワーが発揮される血統と言えそうです。名種牡馬ディープインパクトもさすがの数字を残しています。複勝率は４割を超えているのでマークは外せません。

父系統別

系統	勝率	連対	複勝	単回	複回
ナスルーラ系	8.0	12.0	14.7	47	42
ネイティヴダンサー系	8.0	14.9	19.8	60	60
ロイヤルチャージャー系	7.0	14.6	23.2	55	70
ニアークティック系	6.5	12.7	18.6	43	58

ナスルーラ、ネイティヴダンサー系が良績を残しています。ただ、その他の系統も大きな差はなく、京都競馬場芝1600ｍ（内）の馬券検討は父系統までさかのぼらなくてもいいでしょう。

騎手別

騎手名	勝率	連対	複勝	単回	複回
Ｃ.ルメール	20.0	40.0	42.2	80	63
M.デムーロ	19.3	38.6	52.6	53	80
川田将雅	15.3	30.6	45.9	63	72
浜中俊	14.3	20.2	28.6	126	84
松山弘平	13.3	15.6	22.2	77	51
藤岡佑介	11.1	23.8	31.7	110	79
岩田康誠	11.0	16.4	27.4	51	93
北村友一	10.9	16.4	27.3	53	92
幸英明	7.8	15.7	23.5	90	76
藤岡康太	7.2	14.5	21.7	40	46

ルメールが２割の勝率をマーク。デムーロ騎手も複勝率が50％を超えており、少なくとも押さえが必要な存在です。回収率では浜中俊、藤岡佑介騎手の数字が優秀。単勝で追いかけるとプラスになる計算です。

調教師別

調教師名	勝率	連対	複勝	単回	複回
藤原英昭	27.3	36.4	40.9	81	58
中内田充正	26.1	43.5	52.2	201	86
友道康夫	20.8	29.2	41.7	139	86
昆貢	18.2	27.3	36.4	76	73
渡辺薫彦	17.1	19.5	29.3	158	96
杉山晴紀	15.4	15.4	19.2	90	52
音無秀孝	14.9	23.4	31.9	30	69
石橋守	12.9	19.4	25.8	168	130
吉村圭司	11.8	17.6	32.4	77	65
池添学	11.8	11.8	32.4	76	59

藤原英昭調教師が優秀な数値を残しています。2010年のエイシンフラッシュ、2021年のシャフリヤールと２回にわたりダービートレーナーとなっていますが、下級条件でもしっかり結果を残しています。中内田充正調教師の単勝回収率も魅力。リーディング上位のトレーナーで人気になりやすい厩舎ですが、京都競馬場芝1600ｍ（内）では穴党にも還元してくれているようです。

所属トレセン別

厩舎名	勝率	連対	複勝	単回	複回
栗東	7.1	14.3	21.6	54	65
美浦	5.8	5.8	7.7	39	13

連対、複勝率は関西馬が関東馬に大きな差をつけています。勝率にはそれほど差がないので、関東馬を中心視しても問題はなさそうですが、押さえとして関東馬を評価するのはあまり意味がないかもしれません。

京都競馬場芝1600ｍ（内）の傾向・データまとめ

ここまでデータを使って京都競馬場芝1600ｍ（内）の傾向を紹介してきました。特に重要だと感じたポイントは以下の通りです。

京都競馬場芝1600ｍ（内）の攻略方法

ここからは京都競馬場芝1600ｍ（内）の傾向とデータを深堀りし、買うべき馬、割り引きが必要な馬のタイプを紹介していきます。

データから見るここが買い

京都競馬場芝1600ｍ（内）では逃げ馬を積極的に狙っていきましょう。勝率は先行馬よりやや劣りますが、複勝回収率が100％超え。無理に単勝で勝負しなくても、押さえていれば的中に結びつくのは頼もしい限りです。

ただ、新馬戦や２歳未勝利は比較対象が少なく、脚質も定まっていないので、見込みで逃げ馬狙いをするのはおすすめできません。脚質で買うにはせめて各馬が３戦くらいのキャリアを積んだあたりからにしましょう。

データから見るここが割引

京都競馬場芝1600ｍ（内）では１、８枠の勝率が他の枠と比べて低調です。特に１枠は勝率、連対率がともにワースト。京都競馬場芝1600ｍの外回りでは１、８枠は強めの数字が出ているのですが、内回りでは逆の数字になっています。

内回りの方は新馬、未勝利などキャリアの浅い馬の戦いが多いので、揉まれやすい最内枠や、距離ロスがある大外枠は克服しづらいのもあるかもしれません。このあたりは、後の項目でも深堀りするので参照してください。いずれにせよ、京都競馬場芝1600ｍ（内）は１、８枠の評価を割り引く必要があります。

データの裏を狙う

京都競馬場芝1600ｍ（内）を調教師別でみると、勝率が目立つのは藤原英昭調教師ですが、中内田充正調教師の単勝回収率が200％を超えているのは、そそられるデータです。中内田充正調教師は2021年に年間54勝で勝利数１位になるなど、毎年リーディング争いで上位に進出。2023年もリバティアイランドが牝馬クラシック戦線を沸かせています。

活躍が目立つ厩舎なので出走馬は人気になりやすいですが、京都競馬場芝1600ｍ（内）はファンの注目度が下がっている下級条件が多いからなのか、勝率と回収率の兼ね合いを見ると中内田充正調教師は、非常にコスパのいい配当をもたらしてくれる存在となっています。大レースで信頼度の高い厩舎ですが、京都競馬場芝1600ｍ（内）でも積極的に追いかけましょう。

開催時期や馬場状態によって狙える穴馬・危険な人気馬

京都競馬場芝1600ｍ（内）では１、８枠の勝率が低調ですが、新馬戦に限ったデータ（２、３歳とも）を見ると、１、８枠はさらに数字を下げていました。

京都競馬場芝1600ｍ（内）２、３歳新馬戦の枠順別成績（過去５年間）

枠	勝率	連対	複勝	単回	複回
1	1.5	4.4	11.8	2	34
2	7.0	11.3	15.5	39	37
3	9.5	12.2	16.2	87	39
4	10.3	19.2	33.3	49	113
5	6.3	10.1	15.2	40	40
6	7.3	13.4	17.1	40	70
7	8.9	16.7	24.4	102	90
8	2.2	16.3	22.8	9	76

新馬戦になると１、８枠は、割り引きというよりも、勝利を望むのが絶望的なくらいです。京都競馬場芝1600ｍ（内）で行われる新馬戦では最内枠、大外枠に一本かぶりするような素質馬がいても疑ってかかってください。おいしい馬券が取れるかもしれません。

京都競馬場芝1600ｍ（内）まとめ

京都競馬場芝1600ｍ（内）の攻略ポイントのまとめは以下の通りです。

この記事が馬券検討の材料になればうれしいです。

それでは、よき競馬ライフを！

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参考文献

• JRA公式HP
• JRA-VAN

京都競馬場コース一覧

芝1200ｍ	芝1400ｍ（内）	芝1400m（外）	芝1600ｍ（内）
芝1600m（外）	芝1800ｍ	芝2000ｍ	芝2200ｍ
芝2400ｍ	芝3000ｍ	芝3200ｍ
ダート1200m	ダート1400ｍ	ダート1800m	ダート1900m